なぜ、今、
FC町田ゼルビアなのか?

「挑む者たち」ークラブが企業へ提供する“ストーリーの価値”とは

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CHAPTER 05

最終章 ― 貴社の挑戦を、ゼルビアの未来と重ねていく

 ここまでの3つの軸から、FC町田ゼルビアと貴社との今後の展開を論じてきた。

HUNGRY ― 飢えた挑戦者たちの系譜。

CHALLENGER ― 東京の覇権に挑む者。

MACHIDA ― 街そのものが若者・市民の舞台である。

 3つは決して独立した軸ではない。

 3つはひとつのサッカークラブの中で、クロスオーバーをしている。

 Hungryな組織カルチャーが、Challengerとしての経営判断を促した。

 Challengerとしての戦略が、MACHIDAという街にさらなる熱量を注ぐ。

 そしてMACHIDAという街が、次のHungryな世代へ、新しいサッカー選手を、アーティストやクリエイターを、起業家を育てていく。

 ―この3つの軸のクロスオーバーに、いま、青き熱気を持って立ち続けるクラブが、ある。

 連載の最初で「答えは最終章にある」と書いた、その答えだ。

 いま、FC町田ゼルビアには、数多くのパートナー企業が集まっている(2026年4月現在)。その数は―

108社。

 リストを眺めれば、業種の異常な多様性に気付く。

 トップパートナーには、サイバーエージェント。

 オフィシャルキットパートナーには、アディダス。

 プラチナ以上には、小田急電鉄、エイベックス、玉川大学、大和証券―

 さらにはメガバンク3行、通信2社、大手生保、大手不動産、教育法人、地元中小企業―そして町田商工会議所、町田信用金庫、町田病院に至るまで。

 Jクラブによっては特定業種に偏っているチームもあり、ゼルビアのパートナー構成は、極めて幅が広い。なぜ、これほどの多様性が、生まれるのだろうか?

 答えは、シンプルだ。

業種によって、ゼルビアに投資する理由(わけ)が、それぞれ違うから。

 サイバーエージェントは、本業とのシナジー―ABEMA、AI、デジタル戦略などを求めている。

 アディダスは、日本のプロサッカー界で急成長するクラブに、グローバルブランドの旗を世界へ向けて立てている。サッカー日本代表とともに歩む存在である。

 小田急電鉄は、沿線のクラブと、沿線の市民とともに地域の物語を紡いでいる。

 大和証券は、金融機関として成長するクラブの経済的インパクトを支えている。

 エイベックスは、エンターテインメント企業として、ライブ体験の価値を世界へ向けて発信している。

 玉川大学、桜美林学園などの教育機関は、学生の学びと社会体験の場を学生の視点で提供している。

 108社が、それぞれが、まったく違う戦略でゼルビアとともに歩んでいる。そして、ゼルビアはそれに応え続けている。

南町田グランベリーパーク03

 クラブが用意するパートナーメニューは、5つの目的がある。

 1.ブランド価値向上

 2.マーケティング・販促

 3.営業・事業開発・PoC ――Jクラブで唯一、この項目を明示している

 4.人事・福利厚生・採用

 5.CSR・地域貢献

 これは経営者の「事業課題の全領域」をカバーしていると言える。貴社の課題は5つのうち、どこにあるのだろうか。
 新規ブランドの認知拡大か?
 既存顧客への体験マーケティングか?
 新技術のPoC―実証実験のステージか?
 組織カルチャーの再構築か?
 地域社会への投資か?
 どれであっても、ゼルビアと組む選択肢がある。

 ゼルビアの成長を、数字で確認しておきたい。

売上:2018年 約7.5億円 → 2025年 69億円(約9倍)。

 この、近年のスポーツ産業では稀にみる成長は、いまも加速している。

 SNSフォロワー数、前年比 +120%

 平均来場者数、前年比 +168%

 ファンクラブ会員数、前年比 +119%

 クラブが公表している中期的な経営目標は―

売上 100億円。平均集客 3万人。

 その規模になれば、日本を代表するビッグクラブのまだまだ一角である。

 いま、69億円の局面で貴社が旗を立てるのと。

 100億円になった後で立てるのと。

どちらが、経営として賢い判断だろうか?

 完成された強豪と組むのは、過去を称えることでもある。

 ―ここまで、繰り返してきた。

 ゼルビアは、まだ、完成されていない。

J2の15位から、わずか3年半でアジア準優勝まで駆け上がったクラブ。

しかし、まだ、アジア王者にはなっていないクラブ。

まだ、J1のタイトルは獲っていないクラブ。

まだ、新スタジアムも構想の段階にあるクラブ。

 つまりゼルビアの物語は、まだ、未完成である。

そして、まだ書き終わっていない物語にこそ、投資と社会的価値の意味がある。

 貴社の物語も、きっと、まだ、書き終わっていないはず。

新規事業の第1章。市場開拓の第2章。組織変革の第3章。街との共創の第4章。

ゼルビアの物語と、貴社の物語は、どこかの章で必ずクリエイトしていきたい。

その交差する物語を、共に書き進めるパートナーとなるのが―

FC町田ゼルビアの、109社目、その先の貴社の物語である。

「町田を世界へ」―「  」

この次のビジョンの文字、つまり貴社との取り組みがまだ書かれていない。

その文字を、共に、書き進めていただけないだろうか?

執筆者情報

上野直彦
上野直彦
兵庫県生まれ/スポーツジャーナリスト/トヨタブロックチェーンラボ所属/ロンドン在歴/小学生の時、故水島新司先生の影響を受けホークスファン️/野村克也/セ・リーグはベイスターズ/マンチェスターシティ️/漫画原作/早稲田大学スポーツビジネス研究所招聘研究員/セキュリティトークン/DeFi/ステーブルコイン/TD/日銀CBDC/漫画『アオアシ』取材原案協力/『スポーツビジネスの未来 2021ー2030』(日経BP)/NewsPicks「ビジネスはJリーグを救えるか?」連載/趣味フルマラソン、ゴルフ、NYのBAR巡り /Twitter @Nao_Ueno
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