2009 JFL

07月25日(土) 18:00 KICK OFF Honda都田サッカー場
試合終了
Honda FC
0
0 - 1
0 - 2
3
FC町田ゼルビア
ゴール
スターティングメンバー
GK 1 清水谷 侑樹
DF 17 牧野 泰直
DF 6 田阪 祐治
DF 3 石井 雅之
DF 14 桶田 龍
MF 16 土屋 貴啓
MF 5 川島 啓吾
MF 7 糸数 昌太
MF 19 深谷 泰介
FW 25 伊賀 貴一
FW 9 新田 純也
ベンチスタート
GK 21 石川 雄一朗
MF 8 西 望実
MF 15 吉村 和紘
MF 23 川島 大樹
FW 20 早坂 良太
FW 11 鈴木 弘大
チーム監督
石橋 眞和
選手交代
63' 川島 啓吾 → 西 望実
75' 土屋 貴啓 → 吉村 和紘
警告
40' 深谷 泰介
84' 田阪 祐治
退場
データ
FK 27
CK 3
PK -
シュート 5
警告/退場 2 / -
ゴール
21' 山腰 泰博
79' 山腰 泰博
89' 飯塚 亮
スターティングメンバー
GK 30 修行 智仁
DF 22 森川 宏雄
DF 4 雑賀 友洋
DF 26 深津 康太
DF 2 津田 和樹
MF 24 大前 博行
MF 8 石堂 和人
MF 15 柳崎 祥兵
MF 11 酒井 良
FW 10 蒲原 達也
FW 14 山腰 泰博
ベンチスタート
GK 1 渡辺 彰宏
DF 5 山﨑 祐輔
DF 18 李 成浩
DF 25 齋藤 貴之
MF 16 金 東秀
MF 13 飯塚 亮
FW 19 大江 勇詞
チーム監督
戸塚 哲也
選手交代
79' 山腰 泰博 → 金 東秀
82' 蒲原 達也 → 飯塚 亮
警告
18' 酒井 良
55' 深津 康太
56' 雑賀 友洋
59' 柳崎 祥兵
退場
データ
FK 19
CK 6
PK -
シュート 18
警告/退場 4 / -
入場者数 天候 / 気温 / 湿度 ピッチ
1,426 曇一時雨 / 27.8°C / 93% 全面良芝、乾燥
主審 副審 第4の審判員
岡 宏道 聳城 巧、森 勇太 大塚 篤史
試合終了
Honda FC
0
0 - 1
0 - 2
3
FC町田ゼルビア
試合経過
「Jリーグへの門番」王者・Honda FCと激突

 後期リーグ開幕後、無傷の3連勝中のゼルビア。戸塚監督が、前期リーグ終了時に語った「後期の王者を目指す。そうすれば、自ずとJリーグ昇格条件である4位以内に入ることもできるはずだ」という目標通り、リーグ唯一の3連勝のスタートダッシュに成功。ライバルから頭一つ抜け出している。

 前節、ホーム・町田市立陸上競技場に集った3,861名の観衆の前で、強豪・ガイナーレ鳥取に勝利。今節は敵地で昨年度王者・Honda FCとの対戦と、厳しい戦いが続くが、前節の勢いそのままに勝利したいところだ。

「佐川印刷、流経大、鳥取、そして今節のHonda FCと難しい相手との対戦が続くが、ここで昨年度王者のHondaを叩いて4連勝することができれば『ゼルビア強し!』とリーグ全体にアピールすることができる」と試合前に語った戸塚監督。Honda FCとの対戦は、この後期スタートダッシュが、本物の実力と知らしめるために重要な戦いとなった。



前線からの強力な守備で、Hondaのパスサッカーを分断

 この日は、ディフェンダー(DF)の中川が出場停止。センターバックには雑賀が起用され、深津とコンビを組んだ。それ以外のメンバーは、前節の鳥取戦と同じ。

 この日も、序盤からゼルビアが自分たちのサッカーを披露し、主導権を握る展開となった。

 Hondaは、ダイレクトパスを多用し、一人ひとりが少ないタッチ数で細かいパスをつなぐサッカー。そのパスサッカーに、ゼルビア自慢の前線からの強烈なプレスが襲いかかった。FWの蒲原、山腰、2列目の酒井、柳崎が激しいチェイスで前線から追い込む。苦しい体制からHondaが縦パスを入れるころには、パスコースがすでに限定されており、連動してボールを奪うことができた。パスを奪うと、ファーストディフェンダーとして機能したFWの山腰や蒲原らがボールより相手ゴール近くにいるので、カウンターもしかけやすい。パスを多く繋ぐポゼッションサッカー、自慢のプレスでボールを奪ってからの手数をかけずに素早く攻めるショートカウンター。二つの攻撃スタイルを使い分けながら、Honda相手に攻勢をかけ続けた。



カウンターから、山腰のスライディングシュートで先制点

 前半18分、右サイド、自陣深いエリアでフリーキックを獲得。石堂がすばやくリスタートし、前を走る森川へ。右サイドをドリブルで突破した森川が中央の山腰へパス。ペナルティエリア外から山腰がグラウンダーのシュートを放ったが、相手GKがセーブしゴールならず。

 前半21分、左サイド、自陣でボールを持った津田がハーフウェーライン付近の蒲原へロングボールの縦パス。これがカウンターとなり、前にスペースを見つけた蒲原がスピードに乗ってドリブル。カバーに入った相手ディフェンスを巧みなフェイントでかわし、左サイドから中央へ進路を変更しペナルティエリア内に侵入。この時点でゼルビアと相手選手は2人対2人の数的同数に。シュートレンジまで蒲原が進み、自然と相手選手2人の注意が蒲原に向くと、ファーサイドへ走り込んだ山腰めがけてキーパーとディフェンダーの間にラストパス。懸命に走りこんだ山腰がスライディングシュートを決めて先制ゴール!



前年度王者Honda FCをゼルビアが圧倒!

 前半35分、左サイドの津田、中央の雑賀、右サイドの森川と自陣でパスがつながりサイドチェンジ。森川がスピードに乗り、対面した相手DFを振り切りゴール前へクロス。中央で混戦となり、こぼれ球を拾った蒲原がゴールに背を向けた状態から、振り向き様にシュート。相手GKが横っ飛びで防ぎ、惜しくも追加点はならず。

 前半44分、センターバックの深津が、ハーフウェーライン付近で相手の縦パスをカット。素早い判断から、ダイレクトで右ワイドにポジションをとっていた酒井へパス。ボールを受けた酒井が、一気にドリブルでゴール前へボールを運び、中央へ折り返し。山腰がヘディングで合わせると、ボールはゴールの中に吸い込まれるかに見えたが、相手GKが後方に飛びながらギリギリでボールをかき出しゴールならず。

 前半は1‐0のまま終了。ゼルビアが終始、Honda陣内でプレーし続けた印象の前半だった。前半のシュート数はゼルビア10本に対しHondaは0本。



後半は、お互いが持ち味を発揮する一進一退の攻防

 後半は、このままでは終われないHondaが意地を見せて反撃を開始。ゼルビアも前半同様、良い内容のサッカーを披露し、お互いが好機を作る拮抗した展開となった。

 後半8分、攻撃参加した津田が左サイドから中央へセンタリング。ファーサイドでフリーで待っていた石堂が右足でシュート。相手GKに弾かれるが、そのこぼれ球がゴール前へ!ボールに触れれば、相手ゴールに押し込めそうなビッグチャンス。相手選手と競り合いながらこぼれ球へ走り込んだ山腰が、倒れ込みながら懸命に足を伸ばし、相手より先にボールをプッシュ!しかし、惜しくもポストにあたりゴールならず。

 後半12分、左サイドを崩したHondaが中央へセンタリング。ペナルティエリア内でフリーで強烈なシュートを撃たれたが、GK修業がキャッチ。

 後半20分にもゼルビアのピンチ。左からのショートコーナーを中央に放り込まれ、Hondaの選手がフリーで強烈なヘディングシュート。修行が後方に仰け反りながら指先でボールに触わると、ボールはバーを直撃。なんとか失点は免れた。



蒲原・山腰のホットラインで追加点 ロスタイムには飯塚ダメ押し点

 徐々に強まるHondaの攻勢を耐えるゼルビア。DFラインと修行が中心となって、Hondaの攻撃を跳ね返し続けた。センターバックとして出場した雑賀は、鋭い読みと、カバーリングでDFラインを引き締めた。

 一方的な展開だった前半よりはHondaの抵抗を受けるものの、落ち着いたプレーで追加点のチャンスを伺うゼルビア。後半34分には、一瞬のスキを付いて、したたかに追加点を奪った。ゴール前、ペナルティエリア外でボールを受けた蒲原が、巧みなトラップから反転し、左前方で待つ山腰へ絶妙のスルーパス。パスを受けた山腰が、相手GKの動きを見ながら落ち着いて決めて貴重な追加点を奪った!ロスタイムにも、途中出場した飯塚がダメ押しゴール。同じく途中出場した金のロングパスを受けてDFラインのウラへ飛び出し、快足を活かしてそのままGKとの一対一に持ち込んだ。



ゼルビア破竹の4連勝!Jリーグ昇格条件「4位」もすぐそこ!

 試合は、3‐0で終了。終わってみれば、後半途中にHondaに攻め込まれる時間もあったものの、危なげない試合展開。昨年度王者であり、「Jリーグへの門番」とも呼ばれるHondaを相手にアウェイで完勝した。「今日の試合は、前線からの守備がはまった。高い位置で相手ボールやこぼれ球を奪うことができたことが、最大の勝因」と戸塚監督が振り返ったように、ゼルビアの強烈なプレッシングが印象に残った試合となった。

 これで、破竹の4連勝。上位陣が勝利したため、前節から順位に変動はないが、Jリーグ昇格条件の4位以内とは勝ち点4差にまで迫っている。ここのところの攻撃陣の好調で、得失点差も+1となった。

 次節は、8月2日(日)、ホームでMIOびわこ草津と対戦する。びわこはゼルビアと同じ勝ち点32。順位は、得失点差で上回るびわこが一つ上の9位につけている。酒井と柳崎が出場停止となるが、代わりにスタメンに抜擢される選手の奮起に期待したい。

○試合後の記者会見:戸塚哲也監督
–今日の試合の感想は?
「今日は試合の入り方が良かった。選手たちが、試合のスタートから強い気持ちを持って戦ってくれた。前線で相手ボールを何度も奪うことができたことが、最大の勝因」

–試合前に選手たちにどのようなことを伝えたのでしょうか
「これまで3連勝してきた相手も難敵揃いだったが、今日、Hondaを倒すことができれば、いよいよ自分たちの実力をリーグ全体に伝えることができる。前期リーグは悔しい試合も続いたが、勝利して自分たちの実力を見せてやろう、と伝えた。戦術的な面では、Hondaはダイレクトパスを多用するパスをつなぐサッカー。前線から強くプレッシャーをかければ、かならずミスが増えてくる。前からアグレッシブに行って、相手のミスを誘ってボールを奪おう、と伝えた」

–次節へ向けてのコメントをお願いします
「次節は中川に加え、酒井、柳崎と累積警告による出場停止が多い。現在、出場機会の少ない選手の視点に立てば、これはチャンス。奮起に期待したい」

以上

▽選手コメント
○DF山腰泰博選手
–今日の試合の感想は?
「自分がゴールを決めて、チームが勝利できたことを素直に喜びたい。パスを繋いでくれた味方に感謝したい。昨年度王者のチームを倒し、連勝を続けることができたことはチームにとって大きな自信になると思う」

–次節への意気込みをお聞かせください
「現在は相手がどこであろうと負ける気がしない。自分たちの攻撃的スタイルを貫き、5連勝してみせる」

以上