○試合後の記者会見：黒田剛監督

–まずは試合の総括をお願いいたします。
「雨風がありましたし、肉弾戦や球際のバトルが高いレベルで繰り広げられることは想定できていました。
相手の2トップに対して、同数ではなく、プラス1でしのぎたいことはミーティングでも話していました。
その中で失点シーンは入れ替わられる形を作られましたが、少し不運な部分もあったかもしれません。ただもう少しカバーが早く、対応できる距離にいれば良かったということが反省点になります。
無失点でしのぎながらチャンスをモノにすることが我々の勝利の方程式ではありますが、なかなかそれがうまくいかなかった印象です。
前半からエリキとデュークの後ろがポッカリ空いていたので、後半は中盤の形を変え、トップ下に荒木駿太を起用し、セカンドボールを拾える状況を作り出すことでチャンスも増えました。
その中で平河悠のゴールがあり、追いついてから押し込む状況を作りましたが、次の1点を奪えない結果となりました。
同点に追いついてからは相手も取り返そうとしたため、セットプレーでは苦戦しました。
最後まで勝ち点3を取りに行った中での結果は勝ち点1でしたが、選手たちは良くやってくれました。
7試合を1クールとして考えている我々は勝ち点15を目標にしています。今日の試合で第2クール終了と捉えトータル勝ち点30となり、次の第3クールの第21節終了時点で45に到達するかどうかは、今後の課題になります。
ここからまたチーム一丸となり、次の東京ヴェルディ戦に向けて、準備を頑張っていきたいと思います」

–ダイヤモンド型の中盤は練習でどの程度準備してきたことなのでしょうか。
「そんなにやっていないですが、3バックにした時に今回と似たような形にしたことはありました。また荒木のプレースタイル上、右でも左でも真ん中でもできますし、エリキもデュークも走れていたので代えたくはなかったため、荒木の順応性にかけた部分はあります」

–後半はアンカーのポジションに入った下田北斗選手は、より最終ラインへのサポート意識が増し、低い位置からの配球が増えたように映りました。
「どうしても長いボールで背後を取られる形があったので、センターバックの前をカバーする意味でも、自然と低い位置からの配球をせざるを得ない状況にはなったと思います。
そこから配球をしながらラインを上げて、コンパクトな陣形を保つことは北斗に関してはできていたと思います。
ただ時間の経過とともに、前線でのボールロストが多くなり、そこから裏返されるような展開も増えました。
また中央をドリブルで駆け上がられる状況も見られてきたので、あの時間帯に前の選手ができるだけボールを保持し、最終ラインが押し上げられる状況を作ることが重要ではありますから、その点は今後の課題になってきます」

–ハーフタイムでの髙江麗央選手の交代はアクシデントによるものではないと。
「アクシデントではありません。（髙橋）大悟も悪くなかったですし、チャンスメイクもしてくれていたので、荒木を入れることでセカンドボールを拾える状況を作りたかったです。
守備に関しては荒木が帰陣すれば、3ラインは形成できるので、攻撃面においてセカンドボールを拾う意識が高い選手を入れることで、ゴール前のチャンスを増やしたいという意図はありました」

–試合を落ち着かせるという意味では、デューク選手が比較的ポジションを落として周りを使う意識が高いように見えました。その点はいかがでしょうか。
「デュークとエリキをセットで動かして、セカンドボールを拾うことが相手にとっては嫌なことだったと思います。
また古巣戦ということもあってか、今までの試合より守備を頑張ったように見受けられました。
ただ後半は疲弊している状態でしたし、デュークも気持ちの入った試合をしていたのですが、最後はガス欠状態だったかなと。
ただデュークにしても、エリキにしても、良くやってくれたという印象を持っています」

以上

○ファジアーノ岡山：木山隆之監督 会見要旨
「3連戦の最後は雨の中での試合となりました。
粘ってアウェイの地で勝ち点3を取りたかった中で、先制したために良い形で試合に入れました。
ただ前半は押し込まれる時間が長かったかなと。その中で後半は粘り強く戦いながら、失点をせずにチャンスがあれば、もう1点を狙っていましたが、後半は先に相手にゴールが生まれました。
スローインからの展開だったので、我々とすればもったいなかったです。交代選手に関しては、ある程度プランどおりに起用した中で相手を押し込めるだろうと思っていましたが、最終的にあと1点を決めきれず、決勝点に届きませんでした。
ただ試合を通して、首位の町田さんに対して、先制して勝てるチャンスは作れたと思うので、次の試合に向けてまた良い準備をしていきたいです」

以上

▽選手コメント
○チャン ミンギュ選手

–結果は悔しい引き分けでした。この勝ち点1という結果に関しては、どう受け止めていますか。
「序盤に失点をしたことが試合を難しくした部分はありますが、粘り強く戦った結果、勝ち点1をもぎ取り、勝ち点30に乗せることはできました。一定の成果を残せた試合だったと思っています」

–マッチアップした櫻川ソロモン選手は千葉在籍時代のチームメートです。やりにくい面はあったのか。逆にやりやすい面はあったのでしょうか。
「彼も私の特長を知っていることもあってか、ボールを収められるシーンはありましたが、次第に慣れていくにつれて、しっかりと対応できるようになったと思います」

–3連戦を2勝1分で終えました。次の試合に向けてはどんな準備をしていきたいですか。
「次に対戦する東京ヴェルディとは上位対決であるため、非常に厳しい試合になると思っています。
連戦にも入っていくので、コンディションをしっかりと整えていきたいです。ここから上位陣のチームと対戦することにもなるので、自分たちの形を整理した上でまずは東京V戦に臨みたいです」

○平河悠選手

–結果は悔しい引き分けでした。まずは試合を振り返って下さい。
「前半を0-1で折り返して、後半は失点をせずに試合を進めていければ、まずは追いつけると思っていましたし、逆転できるチャンスがあると信じて後半に入りました。
自分のところで前半からチャンスは作れていましたし、後半はより攻撃的に行こうとプレーした結果、1点を取ることができたので、チームとしても意味のある勝ち点1を積み上げることができたのかなと思っています」

–貴重な同点ゴールの場面を振り返って下さい。
「相手が前から1枚プレッシャーを掛けに来て、その後ろからも1枚プレッシャーを掛けに来ていたことが見えました。
縦に仕掛けると相手に寄せられると思ったので、ドリブルをする前に一度ゴールを見て、ファーにシュートを打った結果、決めることができました」

以上