○試合後の記者会見:相馬直樹監督
–まずは試合の総括をお願い致します。
「まず、今日の試合は東京ヴェルディさんとのダービーマッチ、『東京クラシック』というということで、我々に期待してたくさんの方々に集まっていただいたと思います、本当にありがとうございますとお伝えしたいです。
ただ試合は残念な内容と結果になってしまいました。この結果は僕の責任でもありますし、より申し訳ないと思っています。ただ選手たちは、本当に頑張って戦ってくれたと思いますが、チームとして、グループとして意志をつないで戦うことができないゲームになってしまいました。そういう意味では、今日のスコアはもっと点を取られても致し方ないと思います。チャンスもありましたが、敗戦を含めて仕方ないと思っています。
最近は勝利のないチーム同士の試合でしたが、ヴェルディさんは(システムや戦い方を)変えて、ウチは変えずに戦いました。ウチはそれまでの試合内容に自信を持っていましたので、それを勝ちに持っていきたかたのですが……。もったいない失点もありましたが、それも先ほど言ったとおり、ちょっとしたころで相手に上回られた結果です。頑張ってはいますが、最終的にチームとしてのパワーがありませんでした。そういう試合になったことを見直して、残り7試合は自分たちから主導権を握り、攻守ともにスイッチを入れられるようにやっていきたいと思います」
–先ほどチームとして、グループとして意志をつなげなかったとおっしゃられていましたが、その原因を現時点ではどう考えていますか?
「東京ヴェルディさんのメンバーを見て、3バックであることは分かっていましたが、我々からすれば東京ヴェルディさんがサイドチェンジや長いボールを入れてくることが分かっている中で、守備のスイッチを入れるところで序盤からボールホルダーにフリーで蹴らせてしまっていました。そういう展開を自分たちから招いてしまいましたし、自分たちのやり方をしていない試合になってしまいました。
我々と東京ヴェルディさんは同じカテゴリーで戦っていますが、それぞれのクラブの歴史を含めても我々がチャレンジをしないといけない立場なのに、立ち上がりからそれができなかったことがすべてなのかなと思っています。後半に関しても、リスタートから点を取られたことが痛かったです。ボールにアプローチする守備のスイッチが入らないと、我々の良さは出ません。それが今日の結果を招いたと思います」
–監督は選手たちにスイッチを入れさせるために、どうアプローチしているのでしょうか?
「良いときはスイッチが入りますよ。我々はそういう戦いを目指していますし、チームとしての良い守備から良い攻撃につながるようにやっています。サッカーは人間がやるメンタルスポーツの部分があります。1失点目はオフサイドではないと思いますが、そこを破かれたときに、選手たちの中で最終ラインに不安が出たと思いますし、メンタルにも少なからず影響が出たと思います。
それらを含めて、自信を持って選手たちをピッチに立たせることができませんでした。たとえそういうことが序盤に起こったとしても、選手たちに(自信を)出させることができませんでした。正直、自分たちで解決できることはありますが、これが現時点での我々の力であることも事実だと思います。残り7試合、ホーム4試合、アウェイ3試合を選手たち11人が意志をつなぎ合わせて戦う姿を1試合でも、1分でも、ワンプレーでもたくさん見せられるようにしたいと思います」
以上
○東京ヴェルディ:ロティーナ監督 会見要旨
–まずは試合の総括をお願い致します。
「4試合勝利なしでしたから、特に感情の面で難しい試合でしたし、勝たなければならない試合でした。スタートは相手のスペースを使ってボールを回しながら攻めることができていましたし、1点目は幸運でしたが、2点目も奪うことができてその後もチャンスを作ることができました。後半も集中をして良い入りをすることができたと思いますし、その中で3点目を決めることもできました。そのあとは相手がリスクを冒して攻めてくる中、背後のスペースを突いてチャンスを作れました。ただチャンスはありましたが、ラストパスやシュートの精度を欠きました。1点を取られたあとは難しい試合になりましたね。とはいえ最近、勝てていない中で勝てたことは重要なことだと思っています」
–今日はシステムが[3-4-3]でしたが、その意図はいかがでしょうか?
「システムは完全に[3-4-3]ではなく、展開に応じて(4-3-3-)と使い分けていました。我々のアドバンテージは二つのシステムを使い分けながら戦えることです。それが我々の強みともなっています」
以上
▽選手コメント
○DF金聖基選手
–久しぶりの先発出場となりましたが、試合を振り返っていかがでしょうか?
「結果は悔しいことになりましたし、代表に合流する前にしっかりと勝って代表へ行きたかったので、悔しい気持ちでいっぱいですが、しっかり切り替えて頑張っていきたいと思います。また帰ってきてゼルビアの力になれるようにしっかり活躍して帰ってきます」
–2日にチームを離れての代表への合流となりますが、改めて金選手の意気込みを聞かせてください。
「前回、代表に呼ばれた時に、試合に出られなかったのでしっかりとチームの力になれるように練習からアピールをしてやることが大事だと思います。年齢的にも上の方になるので、自分ができる役割をしっかり果たしたいと思います」
○DF松本怜大選手
–1点を返す形になったアシストの場面を振り返ってください。
「仕掛けたから決まったかなという場面でした。中に人がいたことは見えていましたので、思い切ってクロスボールを上げたら得点につながって良かったです」
–後ろから見ていて、中盤から前のプレッシャーのかけ方やボールへのアプローチはいかがでしたか?
「後ろが下がってしまった分、中盤も前に行けなくなり、FWも追えなくなって相手に広げられてしまい、相手に気持ちの良いようにやらせてしまいました。前半は何もできなかったですね」
–シーズンは残り7試合あります。今後に向けてはいかがでしょうか?
「こういう内容の試合を繰り返さないことが一番だと思います。次からはホーム2連戦になります。チームで戦って勝利を飾れるように頑張ります。ファン・サポーターの皆様にはホームでの熱い声援をお願いします」
○FW遠藤純輝選手
–ゼルビアに来てからの初ゴールとなりました。その喜びの声から聞かせてください。
「すごくうれしいのですが、その前にシュートを外した場面のほうがショックが大きいです。決めていればまた結果も違ったものになったかもしれません」
–サイドからのクロスボールを合わせる形でしたが、ゴールシーンを振り返ってください。
「誰かがニアサイドを引っ張ってくれたのが見えていたので、空いたスペースに入れば決められるかなと思っていました。うまくスペースに入れて決めることができて良かったです」
–早い時間帯での選手交代でしたが、どんな思いでピッチに立ちましたか?
「たとえ何枚目の交代であろうとも、今週も良い準備をできていました。チャンスがあれば結果を残せると思っていたので、その点では結果を残せて良かったです。でも現実は勝てていないので、悔しい気持ちでいっぱいです」
以上