〇試合後の記者会見:相馬直樹監督
–本日の試合の総括をお願いします。
「今日は夏休み最後の試合でしたが、試合の途中で雨も降る中、多くの方々にご来場いただきありがとうございました。最後に1点を奪うという粘り強さを見せることができたのも、ファン・サポーターの皆様の応援のおかげだと思っております。ありがとうございました。
立ち上がりから松本さんのパワーに飲み込まれてしまったなという印象です。最近の松本さんが我々と似たような攻守ともに前に重心を置いたスタンスで戦っていると感じていましたので、自分たちの土俵で負けたくないと思って試合に臨みました。序盤から押し込まれるような展開の中で無失点で折り返すことができれば良かったのですが、1失点を喫して後半へ折り返す形になりました。
後半は松本さんがあれだけパワーをかけてきたので、運動量が落ちることもあるだろうと思っていましたし、時間を追うごとに重心が下がってくるだろうとは思っていました。0-1の時間帯をもう少し長くできればまた違った展開になったと思いますが、セットプレーの形から追加点を決められてしまいました。
2点を取られた場面を乗り越えられれば、ゲームの流れはだいぶ変わったかなと思います。そう思っている中で松本さんが点を取ったということは松本さんに力があって、我々には力が足りなかったということだと思います。前半もよく戦ってくれましたが、力に屈して1点を取られて、セットプレーから2点目を取られたことが非常に痛かったです。
ただ2点をリードされるという試合展開の中で、選手たちはバラけることなく、自分たちのサッカーにトライしてくれました。その中で1点を返すことができました。負けたことで完敗も惜敗も同じことなのですが、それでもあの時間帯に1点を取ってくれたこと。その姿勢は必ず次につながると思いますし、あのゴールを次につなげていかなければなりません。
こういう結果になったことは私自身が力不足であることがいろいろな形で表出してしまいました。もう一踏ん張りして、今日の悔しさを忘れずに最後まで粘りを見せてくれた選手たちを信じて次の試合に向けて準備をしていきたいと思います」
–前半から相手のパワーに飲み込まれてしまった原因について、監督はどのように感じていらっしゃいますか?
「松本さんの前線で起点となる高崎選手の所を抑え切れずに、そこで起点を作られた上での相手のスピードアップに対応できませんでした。どのチームと試合をしても一緒ですが、ターゲットとなる選手を抑えられるかどうかに懸かかっています。今日は相手のパワーを抑えることができなかったと思いますし、前線で起点を作られたことで相手のパワーが加速していくような展開を作られてしまいました。またそれによって、自分たちが前へ出るパワーが失われてしまったというのが正直な印象です。
何回か自分たちが前にポイントを作れるシーンもあったのですが、少し自陣に押し返されてしまうことが前半に続いてしまいました。それによって次第に1対1の場面でも相手のほうが一歩が早い、一歩に腰が入っている状態でボールを奪っていく。前半はそういうシーンが増えてしまったと思っています」
–今日はペナルティーボックス内に入れる機会が少なかった印象です。かなり松本山雅さんに研究されているのかなという印象を受けたのですが、監督はどのようにお考えでしょうか?
「山雅さんは実際にこういう形で戦ってくるチームだと思いますし、ボックスの脇に入る場面で受け手の選手の数も少なかったのかなと思っています。実際にはスローインを含めて、ボックスの脇の位置からもう少しチャンスにできる形もあったと思いますが、正直そこでパワーを使い切れなかったなと思っています。研究されている……。研究されているかどうかはちょっと分からないです」
以上
〇松本山雅FC:反町康治監督 会見要旨
–まずは本日の試合の総括をお願いします。
「90分間同じリズムで戦うことが難しいにしても、後半は集中を欠いたプレーが多かったなと感じています。前半はあれだけ飛ばしてプレーしていた部分もありますが、そこで1点が取れたことは良かったことだと思います。ただ本当はもっと点を取れたと思っていますし、フィニッシュするべき場面でフィニッシュしなかったことなどがあったので難しいゲームになりました。しかし最後に1点を取られてしまったことが非常に残念です」
–クロスボールの数が多かった試合となりましたが、その点についてはいかがですか?
「今日の試合はお互いにクロスボールの数を合わせたら史上最大の試合になったと思います。残念ながらクロスの精度が悪く、合わないことが多かった中でボールを上げるまでは良かったのですが、最後の合わせ方や入り方がまだまだと感じました」
以上
▽選手コメント
○DF松本怜大選手
–試合終了間際にアシストをする場面がありました。その場面を振り返ってください。
「トレーニングでやっている形でしたが、感覚で上げました。結果を残せて良かったです。一つアシストとして数字を残せたことも良かったと思っています」
–前半から押し込まれる時間帯が続きました。どんなことを考えながら戦っていましたか?
「相手の勢いに負けていた部分があります。気持ちの面でも負けていましたし、反省点が残る前半でした。高崎選手は競り合いに強かったですが、周りが反応を早くするとか、そういった対応も必要でした。相手に勢いで上回られたぶん、前半は苦しい展開になりました」
–次はアウェイゲームが二つ続きます。今後に向けて、どのように戦っていきたいですか?
「やることは変えずに、全力で戦うだけです。その中で結果を残していきたいと思います」
○MF森村昂太選手
–悔しい1点差負けでした。ゲーム全体を振り返っていかがですか?
「相手に上回られてしまった試合だったと思います。個人的なスタンスとしてはそういう相手を上回ることにトライしているので、それができずに相手が上回っていました」
–そうなった原因は何だとお考えですか?
「セカンドボールも拾えなかったですし、特に前半は相手の流れだったと思います。それを打開できなかったのが足りなかったことです。僕たちボランチの位置でもう少しボールを収めることができれば試合展開は変わったと思います」
–今後はアウェイゲームが二つ続きます。どのように戦っていきたいですか?
「今後は1週間に1試合のサイクルが続いていくスケジュールなので、その中で今日は相手を上回ることができませんでした。ただチームとしても個人としても向上させる時間が残されていると思っています。それを無駄にはできませんし、トレーニングはきついですが、体に厳しいトレーニングをしっかりと積みながら、頭でも考えてサッカーができるような準備をしていきたいと思います」
○FW中島裕希選手
–まずはゴールシーンを振り返ってください。
「(松本)怜大がしかけてうまくサイドを抜け出してくれました。中で待っていたところ良いボールが入ってきました。しっかりと狙いどおり決めることができました。プレーの精度と質をもっと上げて、あのような形をもっと増やしていきたいです」
–前半は苦しい試合展開が続きました。FWとしてどんなことを考えてプレーしていましたか?
「相手を裏返す動きをできればと心がけていました。押し込まれている中で失点ゼロでいければ良いなと思っていましたし、もう少し我慢をできれば違った展開にはなったと思います」
–久しぶりのゴールは今後もゴールを積み重ねるきっかけになるのでは?
「点を取る時間帯が遅過ぎましたけど、次は勝利につながるゴールを決めたいと思います」
–最後に雨も降る中、応援してくださったファン・サポーターの皆様へメッセージをお願いします。
「試合の途中で雨が降る中、応援してくださってありがとうございました。ゴールを決めることはできたのですが、勝てずに申し訳ないと思っています。アウェイゲームが続きますが、勝利をつかんでまたホームに戻ってきたいと思います」
以上