○試合後の記者会見:黒田剛監督

–まずは試合の総括をお願いいたします。
「百年構想リーグとはいえ、公式戦ではあります。私が監督に就任してからこれまで開幕戦で勝つことはできていませんでしたが、今回はこのアウェイの地でやっと開幕戦で勝利できたことをうれしく思います。次のACLEの試合に向けて、良い弾みがつく結果となりました。先制した後にPKで一度同点に追いつかれはしましたが、エリキの卓越した、研ぎ澄まされた感覚から相手を突き放し、また相馬(勇紀)の技術が光った3点目でリードしたまま前半を終えることができました。後半は守勢に回る時間帯もありましたし、今後の課題としましては、相手を押し込み、ボールを支配しながら敵陣で戦えるように取り組んでいかなければなりません。今日に関しては、勝利で終えられたことによって、今後に良い反省点を持ちながらこの先の戦いに向かうことができます。昨季は75分以降の失点が多いという反省点が残りましたが、特に75分以降の守備は選手たちも意識をして体を張り、身をていしてゴールを守ってくれました。1点を返されたものの、3-2で逃げきれる試合をできたことは良かったです。4日後のACLE上海申花戦に向けて、リーグステージ突破を決められるように準備を進めていきます」
–事前のメンバー発表では先発メンバーに名前があったドレシェヴィッチ選手の代わりに岡村大八選手が先発で出場しました。その背景には何があったのでしょうか。
「胃腸炎なのか、体調が芳しくないと本人から申し出がありました。ウォーミングアップをやってみましたが、試合出場は難しいとのことでしたので、メンバーを入れ代えました。娘さんが体調を崩されていたということでその影響があったのかもしれません。100%でできないのであれば、代えようと岡村を出す形にしました。岡村自身もキャンプで離脱していた経緯もあったため、サブとしてベンチに入れていましたが、本人もいけるとのことでしたので、岡村を送り出しました」
–前線の3枚がエリキ選手、相馬選手、仙頭啓矢選手という組み合わせでした。評価はいかがでしょうか。
「怪我のことを言ったらキリがないですが、少しずつ回復している選手たちがいる中で現状のベストと言えるメンバーを組みました。エリキのスピードは相手に背後の恐怖を与えることに繋がりますし、それに加えて仙頭の足元、相馬の前向きなパワーは脅威でしょう。高さだけではなく、背後を突いていけるようなオプションを練習していた中で結果に繋がりました。もう少しウイングバックからアーリークロスなりが入る形になれば良かったですが、相手にもジョルディ クルークス選手などすごい選手もいますし、その中でマッチアップした(中村)帆高も頑張ってくれました」
–押し込まれた時間が長かった後半に関して、そうなった原因とどのように押し返すことを狙っていたのでしょうか。
「外から見ていた印象だと、前半から飛ばしていた分もエリキが疲れたことで前線のチェイシングの面やボランチのネタ ラヴィも足が重くなってきたことも影響したかもしれません。ただ途中から起用した白崎凌兵も調子を上げていたので、思い切って起用したいと送り出しました。前から押し返していける推進力なくして、押し込まれる状況を切り抜けることはできません。交代選手も含めて、もう少し押し返していける状況を作らなければなりません。まだ開幕戦ですし、いろいろなことが見えた中で、後半の戦い方を改善できるように、チームで取り組んでいきたいです」
–従来よりも早い2月上旬の開幕に向けての準備はどうだったのでしょうか。
「どのチームも同じ状況であるため、あまり気にしていません。キャンプも従来の期間よりは早めに切り上げた中で選手たちは良く切磋琢磨してくれました。今年のキャンプでの練習試合は今までのシーズンよりも選手自身そんなに手ごたえを感じていなかったようですが、ミーティングにミーティングを重ねて、やるべきことを共有し、ここまできたので、2点は取られましたが、11人で守ってくれました。これからはもっと良いチーム状態に転じることができるのではと思っています。5月いっぱいの短期間で終わるリーグ戦ではありますが、息を切らすことなく、ACLも含めた怒涛の日程が過ぎ去っていきます。地に足をつけて、全てにおいて結果を求めていきます」
–ウイングバックの左右の配置を左に中村帆高選手、右に増山朝陽選手にした理由は、先ほどの話にあったクルークス選手対策でしょうか。
「それが理由の1つです。彼の左足は強烈ですし、スピードに関しても、帆高は対応できる選手ですから。また相手の両サイドはパワーとスピード、カットインからのシュートが強烈ですから、そこに対して、この配置の方がフィットするだろうと決断しました」
以上
○横浜F・マリノス:大島秀夫監督 会見要旨
「ホームでの開幕戦に負けてしまったことは悔しい気持ちでいっぱいです。立ち上がりからちょっとバラバラ感が出てしまって、前半で3失点はすごく大きな代償を払った格好です。自分たちで厳しい状況にしてしまいました。ただ後半は攻撃的に前に出られたことは評価できます。後半は相手陣地で良いシーンは数多く見られましたが、前半は全然繋がらない形が出てしまい、3失点を喫したのは選手をポジティブにアグレッシブに試合に向かわせることができなかった僕の責任だと思います。昨季も苦しんだことの教訓で言えば、立ち上がりは絶対に修正しなければなりません」
以上
▽選手コメント
○相馬勇紀選手

–素晴らしい直接FKでのゴールが決勝点となりました。GKが交代した直後でしたし、経験の浅い選手だったことも考慮したFKだったのでしょうか。
「そういったことは考えていましたが、相手は1枚しか壁を置いていなかったですし、それはチャンスだなと感じていました。中にクロスを入れるようなアクションをしていた中で蹴りました。相手のGKも気持ちクロス対応のポジション取りでしたし、壁が1枚だったので、あとは自信を持って蹴りました。横にこすってしまうと、あのボールは球速も出ないし、それでは決まらなかったでしょう。斜め上から落とせたことがゴールの要因かなと思います」
–前線の3枚がエリキ選手、相馬選手、仙頭啓矢選手という組み合わせでした。その中で相馬選手は引いてボールを受ける回数が多かった印象です。
「(中山)雄太やネタ(ラヴィ)とも話していたのは、僕がポゼッションの状況に関わらないと、ボランチ2枚でボールを回すことは難しくて、僕が中盤に顔を出している分だけ、サイドから仕掛けるシーンが少なかったです。新しいチームの形にトライしている面もありますし、相手の最終ラインに対してもう少し仕掛けたい気持ちはありますが、今はチームのやり方に合わせています」
○エリキ選手

–町田でのリスタートの試合、そして古巣戦という特別な状況で2ゴールを決めました。
「今日は特別な夜になると信じていました。この日産スタジアムは私にとっては特別です。マリノスは日本で最初にプレーしたクラブですし、この横浜で娘が産まれました。このピッチに立った際は、アシストやゴールなど、チームメートの力になれることを常に頭に置きながらプレーをしている中で、こうして結果を残すことができました」
–先制点は相手GKとどんな駆け引きがあったのでしょうか。
「良い形でプレスが嵌って、ネタ ラヴィからパスが来た形です。切り返した際にはGKのポジションをチェックしていましたし、良いポジションを取っていたので、力強いシュートを打たないと決まらないと思い、ゴールシーンのようなシュートを選択しました」
–2点目もコンディションの良さを感じさせました。
「個人の結果を残せたことはもちろんですが、黒田監督をはじめとしたコーチ陣や選手たちが、この勝利にふさわしい働きをした結果です」
以上