○試合後の記者会見:ランコ ポポヴィッチ 監督
–まずは試合の総括をお願いいたします。
「良かった試合の印象を壊してしまう可能性もあるので何も言わないでおこうと思いましたが、それとは逆に、私がここで何も言わずに黙っていることもよくないことだと思います。
今回であればレフェリングの部分です。
サッカーを見る目やフィーリングのところに関して、ある意味もっていなければならない人が持っていないっていうのが非常に問題だと思っています。我々のチャンス、そして、ファウルを受けた選手がイエローカードを貰うというのは、私には理解が出来ません。相手の選手がペナルティエリア内でうちの選手におこなったことについても見逃されています。過去にも話した事ですが、ペナルティエリア外に相手
GKが飛び出してボールを手で扱ったのにも関わらずレッドカードにならなかった。その当時在籍していた安藤瑞樹は、そのプレーで足首を痛めて1か月プレーできなくなってしまいました。
また、このほかにも、昨年の千葉戦ではゴールインしているように感じたシーンもあったのですが、認められませんでした。
私が必要であれば疑問に自分が思っている判定のハイライトを作って皆さんに見て頂いてももちろんいいですが、私のピッチ内の反応だけを見ていると、驚かせてしまう方もいるかもしれませんが、常に私が起こす言動には意味があります。誰かのせいだとか誰が悪いとか言うわけではなくて、前進していくためにどうしなければいけないのか、そこを見て見ぬふりをして、何も言わなかったら、何も動かないですし、変わっていかないと思います。同じことが繰り返されているからこそ、私もこうやって話すわけです。
例えば、今日のレフェリーの方が、家に帰って夕食を食べながらでもこの試合を見て、今私のコメントを聞いて、その映像を一回見ていただきながら私のコメントを聞いていただければ、「ポポさんありがとうございます」という話になると思います。自分にとって良くない判断だったり、明らかなものっていうのは、やっぱりそこは言うべきだと私は思っていますし、それがないと次に繋がっていかないと思っています。しょうがないと言っているだけでは、サッカーの上では成長はないと思っていますし、彼もまだ若いと思いますし、もちろん私もミスをします。皆さんミスをしない人間なんて私もいないと思っています。ただ、そのミスから成長するために、それを繰り返さないために、そのミスを見逃してはいけないと思います。
ただ、そういったことがあったなかでも、今日の試合はそれ以上に素晴らしい内容を両チームがしたと思います。
もちろん、我々がここで勝点3をとって終われればそれに越したことはなかったのですが、正直に言って千葉さんも負けるにふさわしくない戦いを見せたと思いますし、本来なら我々が勝って、千葉さんには申し訳ないですが我々が勝たせてもらったという話が出来ればそれが最高だったんですが。ただ、我々の選手たちには、最後まで全てを出し尽くして戦ってくれたと、よくやってくれたという風に言いたいと思いますし、今のところ、選手の数自体が離脱している選手もいる中でそこまで多くないと。その中でも、既存の今いる選手がしっかり力を出してくれたという風に思いますし、こういった試合の中でもチームとして崩れずにチームで戦うっていうのを見せつけられたと思いますし、サポーターの皆さんも我々に対して素晴らしいサポートをしてくださったと思いますし、一体感を感じれた試合だったと思いますし、サポーターの皆さんにも感謝したいと思います」
–苦しい時間帯の中で見事なワンタッチパスを繋ぐ形から先制点を決めました。あの形はチームとして理想的なものでしょうか?
「トレーニングから意識的に取り組んでいることです。イメージを共有しながら、ワンタッチパスを繋ぐことは、相手にとっても防ぎようがないです。そこはトレーニングから求めてきたことですし、ずっとやってきたことです。私が就任した当初は足で2本繋ぐのはもちろん、手でパスを2本繋ぐのも難しかったです。そういう意味では、我々のやるべきことはしっかり共有されていると思っています。千葉さんも非常にタフな守りをする堅守に定評があるチームなのですが、そういった相手に我々が練習でやっていることをしっかり出し、しかもそのゴールがヘディングで決めれたということは、空中戦にも強い千葉さんを相手に価値があることだと思っています。
我々にとっては最高の誉め言葉ではないですけど、千葉さんが本当に今日の一戦に対して気持ちを入れているなというのは感じましたし、それだけ我々のことを評価してる裏返しだと言えると思います。それくらい今日の千葉さんは素晴らしかったと思いますし、強度も十分にあったと思います」
以上
○ジェフユナイテッド千葉:尹 晶煥 監督 会見要旨
–試合の総括をお願いいたします。
「今日の試合は、選手の体が少し重くなったなと思っていたのですが、前半最初からアグレッシブな姿を見せてくれたました。最近の試合の中では左サイドでのプレーが多かったのですが、今日に関しては右サイドのところで良い動きであったり良いチャンスを作ってくれたので、チームとしては良い影響になったと思っています。先に失点してしまったので、少し難しい試合になったと思ったのですが、選手たちがセットプレーの中で得点をすぐに返してくれたので、よくやってくれたと思っています。ただ、全体としてチャンスを多く作れたのですが、決定力のところで、少し足りなかった部分がもったいなかったかなと思います。勝たなければいけなかった試合だったからこそ、決定的なシーンのところで得点を決めきれなければ、今日のように難しい試合になると思います。
3連戦、良い締め括りを出来たとは思うので、ゆっくり休んで、次の試合に向けて良い準備をしていきたいと思っています」
以上
▽選手コメント
○長谷川アーリアジャスール選手
–途中出場となりましたが、チームのプレーぶりはどう見えていましたか?
「前半に関しては少し押し込まれる時間が多いと思いましたが、チームとしてしっかりと守れていましたし、そこからのカウンターを仕掛けることができました。
シュートまでいけない場面もありましたが、カウンターを仕掛けることで、相手に自分たちが戦えるという印象を残せたと思います。
その中で、千葉さんは球際やフィジカルが強く、一人一人の個の能力も高く、そういったチームを相手に我慢しながら戦えていると、外から見て感じていました。
後半には自分たちも相手のサッカーや強度に慣れてきました。自分が出場したら、攻撃の部分でアクセントととなったり、決定的な仕事ができるようにイメージをしていました。
それが結果としてつながったのはよかったですが、チームとしては1‐1の引き分けだったので、悔しい気持ちと、得点を奪って少しホッとした気持ちと、まだまだ良くなるという実感も感じました」
–投入後すぐに結果を残し、ポポヴィッチ監督も会見で大変褒めておりました。チームとしても狙い通りのゴールだったのでは?
「練習の時から得点シーンのような形を練習しておりました。ポポヴィッチ監督三年目ということともあり、ある程度イメージは共有できています。平戸選手がボールを受ける前にこちらを見ていたので、平戸選手がボールを持った時に逆サイドのSBと自分が、ゴール前のスペースに入っていくこと意識していました。このイメージを試合に出すことができて、毎日の積み重ねがこうやってゴールという結果に結びついてよかったと思います」
–3連戦で勝ち点7を積み上げたことについて手ごたえと課題は?
「一つ一つの試合に全員が良い準備ができています。僕もそうですし他の選手もそうですが、いろいろな選手が結果を出しているということはチームの底上げにもつながっていると思います。全員が良い雰囲気で練習を積み重ねていると思うので、連戦ですが対戦相手も僕たちを研究してくるかと思います。
目の前の試合に対して、全員がどのような準備をするかが重要であり、出てきた課題を克服し、次の試合に臨むというサークルができているので、続けていきたいです」
〇平戸太貴選手
–相手のハードワークもあり、押し込まれる時間帯もあったと思うが、90分間を振り返ってください。
「非常に難しい試合だったなというのが、一番の感想ですし、自分たちも悪くない入りをしました。千葉さんは非常に良い入りをしてきて、ボールの動かし方も良かったですし、自分たちが前から行こうと思って、プレッシャーをかけに行っても外される部分もありました」
–今節の千葉に対する印象は?
「球際もタイトに来ていましたし、自分たちの狙いというのはなかなか出せずに、逆に相手がやりたかったこと狙っていたこと、出たゲームだったのかなと感じています。そういった場面も含めて、後手を踏んでしまったかなと思います」
–先制点を振り返ってください。
「レオ(髙江麗央)からマサ君(奥山政幸)に良いボールが入って、マサ君が良い落としをしてくれたので、際どいボールを中にあげたら、アリ君(長谷川アーリアジャスール)が頭で合わせてくれたので良かったと思います」
–先制点は、チームとして浸透している攻撃の狙いだと思いますがいかがでしょうか?
「チームとしてもポケットを狙うというところは千葉相手にもそうですが、どの相手にも有効な手だと思いますし、自分たちが狙っているポイントでもあるので、今まで自分たちがやってきたことの積み重ねというのをあの場面は出せました。なかなか厳しい状況の中で、先制点を奪えたということはチームとして成長している部分かと思います」