○試合後の記者会見:相馬直樹監督
–まずは試合の総括をお願い致します。
「ホームで勝てていない状況にもかかわらず、6000人を越える方々に集まっていただきまして、ありがとうございましたとお伝えさせてください。
毎回にはなるのですが、ホームでの勝利を一緒に喜びたかったですし、最後は一緒に喜ぶことができそうな雰囲気を作ってくださいました。あきらめずに最後まで選手たちが戦えるような雰囲気作りをしてくれたことに感謝を申し上げたいと思います。
ゲームの方ですが、岐阜さんが引いてカウンターに出てくることは、予想できた部分だったのですが、それに対して、立ち上がりはボールを動かしながら、相手の奥に入っていく形を作れました。ただ相手が中央の守備が堅く行き切りませんでした。その中でもセットプレーから点を取れることができれば試合運びはだいぶ違ったと思います。
前半の半分は良い形でゲームを進めることができましたが、前半の途中から次第に何度か相手にFKを与える場面が増えて、いざ自分たちが守勢に回る中で攻撃に転じるときに、淡白な攻撃になってしまったことで、セカンドボールを相手に拾われ、何度か相手にゴールに迫られる場面を作られていました。
そのあたりは岐阜さんも必死に戦ってきますし、我々も当然そうなのですが、自分たちから相手に流れを渡してしまう場面があったのかなと思っています。ただハーフタイムに修正をして、相手陣地でサッカーをする時間を増やすことができましたし、後半は前半よりも足を振れるシーンは増えましたが、最後にゴールを奪う段階でもう1つ取り切れなかった。そこに尽きるゲームになりました。
相手がミシャエル選手を投入してきて、カウンターを狙ってくる中でも、後ろの選手たちは1点を持っていかれそうなシーンで対応してくれました。ただ1点を取り切れず、ドローゲームは今季16個目になりますが、そこから突き抜ける何かをつかまないといけないなと思っています。今日もそう言って選手たちを送り出しましたが、そこまで辿り着けませんでした。
でも選手たちはプレッシャーがある中でトライをしてくれていますし、そういう勇気のあるプレーが増えていると思います。その姿勢を点を取ることにつなげて、突き抜けるものを、また次の愛媛戦に向けて準備をしていきたいです」
–前半の中盤の時間帯から後半の中盤の時間帯までは、一進一退のゲームになりましたが、ボールを奪い切って攻め切る良いときの時間帯がなかなか出ないゲームだったと思います。それは得点が奪えないことにもつながっていくと思いますが、どう打開していくイメージをお持ちでしょうか?
「相手もあることではありますが、最初の25分はかなりパワーの掛かったサッカーをやっていますし、その時間帯に取り切らないと、90分間、そのサッカーをやり続けることは不可能に近いです。それは簡単ではないです。
その中で攻守のバランスを取らないといけないですし、最初の25分のサッカーを続けられるに越したことはないですが、疲れてきた中でやればやるほどリスクが増しますし、そこを相手も突いてきます。そのあたりのことを睨みながらですが、前半の終盤と後半の頭はだいぶ違うものになったかなと思います。私の中では後半の頭は相手に吸収されたとは感じていません。相手も後ろに重心を置いた中で運動量がある状況で破り切ることは難しかったと思います。
90分のゲームの中で今日のゲームで言えば、立ち上がりの時間帯、そして終盤の時間帯、やはり我々の時間帯になったときに点を取り切ること。そこにフォーカスしていかなければいけないかなと思っています。ただそうすることで相手が突いてくるというリスクもあるとは思いますが、それを見ながらだと思っています。
この時期に多くのことを求められませんし、何か魔法があるわけでも、特別な戦術があるわけではないので、この一発、この一本というトレーニングを日々積み重ねていくことだと思います。昨日のルヴァンカップの決勝でもそうですが、特別な崩しではなく、一瞬のワンプレーでゲームは決まってきます。全員がゲームに入り込める準備をしたいですし、ただ90分間、高いインテンシティーでできるわけではないので、点を取り切ること、点を取らせないこと、そのあたりのことをやっていく必要があると思います。一番はあきらめることなく、戦っていくだけです」
以上
◯FC岐阜:北野誠監督 会見要旨
–まずは試合の総括をお願い致します。
「こういった町田さんのホームのすごい雰囲気の中で勝ち点3を取りたかったのですが、勝ち点1は取れました。良かったと思います。
ただ、前半は町田さんがもう少しつないでくると予想していたのですが、長いボールを最初から入れてきたので、サイドハーフを少し絞らせて、町田さんが進入してくるコースをほぼ消せたと思います。それでも、あれだけ低い位置にさせられてしまうと事故も起きます。怖かったのですが、前半はあのままで良いと考えていました。
後半は、町田さんが中盤と最終ラインの間が開いてきたので、うまくハマりませんでしたが、ウチはどこで速い選手を入れるか、ということを狙っていました。いま、ウチは勝たなければいけないので、得点を取れるようにしていきたいですし、次は中2日ですが、頑張って準備していきたいと思います」
–無失点に抑えた守備面の評価について。
「枠を捉えたシュートはどれだけあったのでしょうか? ほとんどがボックスの外だと思いますし、ウチには良いGKがいますから、そこまで怖くはなかったです。そして、ペナルティーエリア脇に進入を許したところからのほうが、ウチはしっかりと守備ができていたと思います。あとは、どうやって守備からカウンターへとつなげていくか、という部分でしたが、そこが(この試合に関しては)うまく収まらなかったと思います」
以上
▽選手コメント
○深津康太選手
–結果は0-0でしたが、この結果をどう受け止めていますか?
「負けなかったことは大事ですが、なかなか勝利を掴み取れていないので、サポーターの皆さんに申し訳ないという気持ちが強いですね」
–セットプレーのチャンスも多かっただけに決めたかったですね。
「セットプレーでのチャンスがある中で決められていませんし、こういう試合はセットプレーで決まることが多いので、決めないと。セットプレーで勝負を決められなかったことが勝てなかった原因の1つなので、もっとトレーニングが必要です。一人一人が責任を持って飛び込むべき場面では飛び込めるようにしていきたいです」
–相手のチャンスが多くない中でも、ピンチの場面では、集中力を持って守れていたと思います。
「1本のカウンターでチャンスを作られることは想定していました。その中で止めることは意識していましたし、集中力を高く持って守ることはできました」
○中島裕希選手
–チャンスはありましたが、なかなか1点が遠い展開でした。
「決め切るべき場面で決めることで勝ち点3になるかどうかが決まってきます。今日の試合に関しては、それに尽きます。失点をゼロで守ることはできましたが、最後の部分はもっともっと取り切ることにこだわっていきたいです」
–相手の必死の守備を破ることができなかった印象です。
「僕たちもそうであるように、相手も必死です。90分を通して戦えたことはあと4試合も続けてやっていかないといけないことです。相手よりもキワの部分で上回るようにしていきたいです」
–ホームでの勝利が遠い状況です。ただあと2つチャンスがあります。
「その2回を絶対に勝つつもりで戦いますし、そのホーム2試合で勝てれば残留という結果もついてきます。みなさんの後押しの中で試合ができるので、その中で勝ち切れるようなチームになっていきたいです」
◯山内寛史選手
–後半から入る形になりました。ピッチに入るときにコーチングスタッフから言われたことを教えて下さい。
「(中島)裕希さんが時間も経っていて疲れていたこともありますし、フレッシュな形で出るので、ボランチのケアや落ちるところをしっかりやるように言われました。あとは、足を振れる場面でしっかり足を振って得点を取るように、と皆が期待してくれていた部分なので、そこを自分は一番意識して入りました」
–投入されてから惜しい場面は何度もありました。その場面を振り返っていかがでしょうか?
「結構ボールは集まってきていましたし、途中から出てあれだけチャンスが来ることもなかなかないと思うので良かったとは思いますが、やはり最後の質ですね。結局0-0のまま終わっているので、一番求められている仕事ができなかったというのはしっかり受け止めて、それが全てだと思います。チームが点を取れていない状況で点を取れる選手が必要だと思うので、そこは引き続きやっていきたいと思います」
–この出場を良いきっかけに次の試合につなげていきたいですね。
「正直、今はすごい先を見ているというよりもまた一週間、一日一日、まずは明日のトレーニングマッチや練習をやっていった先に試合があると思っています。残留争いをしている中で、本当に一日一日がより大切になると思います。しっかり準備をしてどういう形で出ることになったとしても、最高のパフォーマンスができるように、しっかり準備をしていきたいと思います」
–ファン・サポーターの皆様にメッセージをお願い致します。
「ホームでこれだけ勝てていない中で来てくださっているサポーターの皆様は大切ですし、その人たちの期待に応えないといけないと思います。今日もそういう気持ちで皆も取り組んでいますが、結果が出ていません。次はアウェイにはなりますが、しっかり結果を出すために、今日も(井上)裕大さんが言っていましたように、結果で示せるようにやっていきたいと思います」
以上