○試合後の記者会見:相馬直樹監督
–まずは試合の総括をお願い致します。
「まずは連戦最後の試合に、ここ甲府まで町田からたくさんのサポーターの方々に集まっていただきました。一緒に戦っていただいたのに、結果もそうですが、最後まで戦い切れないゲームになってしまい、非常に申し訳なかったです。このようなゲームは二度としないようにしたいですし、勝ち負けだけではなく、最後の方には諦めるような展開になってしまったことは非常に申し訳なく思います。
ゲームに関しては、前半は少し思ったようにゲームができなかった中で、体力を奪われてしまったのが後半に影響したかなと思います。前半は無失点で後半が勝負というプランではあったのですが、後半にギアが上がるというよりは、相手の方に攻撃の面で良い部分がたくさん出てしまう形になってしまったと思います。
やはり一失点目はセットプレーで取られた形になりますが、その後に気落ちといいますか、そういった部分もあったことで、最後まで戦い切れませんでした。連戦が明けて、これから週一回の試合という形になりますので、その中でしっかりと90分間を戦う、我々らしさを出せるように準備していきたいなと思います」
–加入間もない平戸太貴選手を先発で起用しましたが、起用のポイントは何だったのでしょうか?
「コンディション的には問題もなく、彼はゲームに飢えていましたし、昨年まで一緒にやっていたことを含めて、十分戦えるだろうということでプレーしてもらいました。ただ、思ったようなゲーム展開にはなかなかならず、高い位置でボールが入ったときには、ある程度は面白いものが見られることがたくさんあったとは思いますが、なかなかそのような時間が少なかったと思っています」
–色々な選択肢がある中で、山内寛史選手と岡田優希選手のフレッシュな2トップで臨みました。起用の意図や狙いを聞かせてください。
「連戦の中で、たぶん30℃を超えたままゲームが終わったと思いますが、暑さも踏まえた上でフレッシュに運動量の部分を考慮して、彼らを起用しました。ただ岡田は前節に続き出てもらいましたが、山内に関しては、コンディションの面では良いものを維持していたので、起用しましたし、前線でポイントになりながら、相手のディフェンスラインを引っ張るということを期待してプレーしてもらいました。
もう少し前でボールが収まればという場面があったのではないかなと思いますし、それがあれば先ほどお話しした、平戸のところにもボールが入ってくる回数も増えたのではないかなと思っています。ただそれは彼だけのことではなくて、チーム全体の問題でもありました。そのような中で頑張ってくれたと思います」
以上
○ヴァンフォーレ甲府:伊藤彰監督 会見要旨
「課題となるセットプレーから先制できたということは、すごく我々にとって力が出る展開であったなと思います。守備の面でも、裏への飛び出しやサイドの攻撃、そしてクロスの対応といった部分も、ファーストディフェンダーのところでしっかりと跳ね返せないと、町田さんのセカンドボールを拾う能力や波状攻撃が出てきますので、ファーストディフェンダーでしっかりとはじいてセカンドボールを我々のボールにしていこうという話をしていました。また、相手がプレッシャーを掛けてくる中でも、しっかりと広いスペースの方へボールを蹴って、一度落ち着こうというゲームプランで入りました。
その中で前半はしっかりとうちがサイドで優位に立てましたし、ワイドを使いながらディフェンスラインの裏をランニングする、特に今日は、前半からウタカ選手、ドゥドゥ選手、曽根田穣選手の三人で前の選手たちが裏への飛び出しをすごく鋭くやってくれたので、前半から得点のチャンスというか、匂いはしていたので、すごく見ていて良かったかなと思います。
後半に入ってからも良いセットプレーで点が取れて、そのあとはしっかりとゲームを落ち着かせること、そしてもう一点を必ず取りに行くという中でウタカが取ってくれましたし、そのあとの曽根田のチャンスなど、多くチャンスを作れました。そこでしっかりと点を取れる流れにしたいと思います。一つ一つのつながりを大切にしながら、勝ち点3を取れるように、しっかりと一戦一戦、目の前の勝利を目指して戦いと思います」
以上
▽選手コメント
○酒井隆介選手
–悔しい結果になりましたが、試合を振り返っていかがですか?
「前半は耐えることができたのですが、後半は耐え切れずに、数多く詰め掛けてくれたサポーターの方々には申し訳ない試合をしてしまったと思っています」
–今日はキャプテンマークを巻いての試合となりましたが、特別に何か意識していたことはありますか?
「特に意識することもなく、いつもどおり全力で戦うことを考えていました」
–次節のホームでの金沢戦に向けて、意気込みをお願い致します。
「サポーターも選手も含めて、チームが一つになって絶対に勝ちたいと思います」
○平戸太貴選手
–町田に戻ってきて、初の先発出場となりました。どのような気持ちでゲームに入っていきましたか?
「ずっとゲームから遠ざかっていたので、そういった意味ではこの試合にそのパワーを出したいという思いでゲームには入りました。なかなかチームも勝てていない状況で自分に何ができるのかということと、チームを良い方向に向かわせられるプレーができればいいなと思って試合に臨みました」
–実際にプレーしている中で、どのようなことを感じながらプレーしていましたか?
「もう少しチームとして、攻撃の部分で狙うポイントと配球するポイント、そして動き出す場所というのを整理して、全体をコンパクトにしながら、みんなでセカンドボールを拾う状況を作れれば、もう少し良い攻撃ができたかなと思います」
–前半にはシュートシーンがありましたが、あの場面は自分の形に持っていくことができましたね。
「あの場面はフリーだったので、決め切らないといけなかったと思いますし、一本のチャンスをものにしていかないといけないかなと思いました」
○山内寛史選手
–久しぶりの先発出場となりました。あらためて試合を振り返っていかがですか?
「チームが勝てていないですし、チームが勝つことがすべてだったと思います。限られた時間の中で先に点を取れればチームの流れを持ってこられたと思います。連戦の中で自分が先に点を取ってチームを楽にすることが自分の仕事だったのに、それができずに悔しくて仕方がありません」
–事前にコーチングスタッフからは、どんな指示があったのですか?
「チームとしてやるべきことは明確ですし、それをまずはやることと、前節の新潟戦では点を取れましたが、チームとしてあまり点を取れていないので、ゴールも求められていました」
–個人では、前線で体を張るプレーとサイドでタメを作るプレーもありました。
「試合の入りの部分では押し込むことができたのですが、相手の流れになったときにひっくり返せるように、ゴール前で収めたり、ボールを引き出す動きが必要でした。そういった部分で流れをこちらに持っていくことができませんでした」
–今日の先発出場は一つのきっかけになったと思います。今後に向けて、一言お願い致します。
「先発は久しぶりですが、個人としては前に進んでいると思います。あとはこれをどうチームに還元するかですし、チームを勝たせられるプレーをしなければなりません。下を向かずに、またコンディションを整えて戦っていきたいです」
以上