○試合後の記者会見:相馬直樹監督
–まずは試合の総括をお願い致します。
「まずは我々のサポートに来てくださったサポーターの皆様に対して、今日の内容は非常に申し訳なかったと思います。それでもサポートしていただき、ありがとうございましたとお伝えしたいなと思います。
ゲームの方ですが、総じて言うと、正直なところ、山口さんの勢いにやられてしまったと思います。全体的に我々に対しての戦い方という意味では、昨年の10月頃に対戦したときも同じような立ち位置を取りながら、山口さんは戦ってきたのではないかと思います。そのときの対戦では、4バックであったか、3バックであったか、そこまでは記憶していませんが、反対サイドに常に人を集めておきながら戦ってくるという狙いは似たような形だったかなと思っています。ただそのときは連戦の中だったこともあってか、1-0で勝つことができました。今回に関して言いますと、正直、インテンシティの部分で相手に上回られてしまったのかなと思います。
もう一つポイントとして、幅だけではなく、深みを作られてしまいました。それが幅が生きる形になったと思いますし、そこのコントロールを我々がしきれなかったこと。そして攻撃の部分で正直、我々のできが悪過ぎた。この三点が理由となったかなと思います。
ただ、一番大事なインテンシティの部分で後手に回ったゲームだと思います。そこは我々も一番大事にしている部分なので、もう一度、見直して、もちろん自分たちの戦い方の中で言えば、深さを作らせないことや、攻撃の仕方を詰めていかないといけないと思っています。インテンシティの部分、さらに実際には走る部分でも後手に回ったことでこのような結果になったと思っています。
しっかりとそこに目を向けて、ちょうどリーグ戦は半分が過ぎましたが、同じことをしていたら、苦しい部分があると思います。そのあたりの部分はしっかりと選手たち、もちろん私たちコーチングスタッフを含めて、次のゲームまでに時間はそれほどありませんが、切り替えて、立ち向かっていけるようにしたいと思います」
–攻撃が悪過ぎたという話でしたが、ボールを前線に運ぶ部分なのか、ボールを前線でタメを作る部分なのか、2人目、3人目の動きの部分なのか、監督にとって攻撃の特に良くなかった部分はどこでしょうか?
「相手がケアをしていた部分も当然あったかと思いますが、あまりにも手前でボールが引っかかる回数が多過ぎるかと思います。それが、攻撃の一歩目でのシーンでもそうですし、競り合いのボールがシンプルに相手に有利になるような状況のところに落ちるといったことも含めてですが、それ以上にマイボールとしてボールを動かしていく段階でもう一つ、自分たちで動かしにいけなかったこと。またゴールに向かっていく中で必要なことですけれども、もう一つはそこから相手の背中に入っていくか。相手の背中をうまく使い切れなかったこと、さらにはボールの質も、タイミングもそうですが、実際に懐でボールを失う回数が多過ぎたと思います。そこのところで相手の攻撃をこちらが受けるしかないようなシチュエーションで始まってしまい、攻撃の終わり方が非常に悪いため、守備も良い状態でスタートできないことが非常に出てしまったかなと思っています」
以上
○レノファ山口FC:霜田正浩監督 会見要旨
「良い流れを断ち切れないように全員でハードワークをしようという話はしていました。町田さんは全員がハードワークを持ち味に、徹底して戦ってくるので、集中力対集中力の戦いになるなと、ハードワーク対ハードワークの戦いでホームでこういう結果を出せたことを誇りに思います。サポーターの前で良いゲームを見せられたことはすごく良かったです。戦術的な部分はまだもう1試合あるので、細かいことは言えませんが、狙った形を何度も出せました。それは選手たちの実践する力と、気持ちも含めて戦う姿勢を出してくれた結果です。ただまだ課題はあります。決定的な場面でシュートを外していますし、不要なファウルがあります。こういう調子が良いときこそ、謙虚に練習に取り組んでいきたいと思っています」
以上
▽選手コメント
○増田卓也選手
–非常に悔しい結果となりました。チームのインテンシティは、一番後ろのポジションからどのように見えていましたか?
「結果に表れたとおり、相手の方が戦えていましたし、率直にこのスコアで当然だという内容だったと思います」
–試合の入り方が良くなかったのでしょうか?
「みんなで声を掛けながらやっていましたし、実際にプレーとして、相手にチャンスを作られましたが、序盤に失点をしなかったということは、結果としては良かったとは思います。ただその中で試合を通して3点を取られたということは事実なので、修正点や反省点を次に生かせるように前を向いてやっていくしかないと思います」
–次節からはホーム2連戦と挽回するチャンスがあると思うのですが、どのような準備をしていきたいですか?
「この悔しい結果を次にぶつけられるように、今日サポーターの皆様も遠くから駆けつけてくれて、この結果に涙を流して悔しがっている姿を僕は見ました。そういうサポーターの方々に支えられて、僕たちはプレーできているということをあらためて心に持ちながら、自分たちの力は、こんなものではありませんし、この順位にいるチームではないと自分は思っています。残りのシーズン半分で結果として表せるように、サポーターの方々と一緒に戦っていきたいと思います」
○奥山政幸選手
–シュートチャンスが二度ほどありました。惜しかったですね。
「そうですね。力が入りましたが、似たような場面でレノファの選手は決めていたので、その場面を決めた山口と決められなかった自分ということで、まずそこで結果に差が出たと思います。試合全体を通しても、球際や前への圧力といった部分で、だいぶ山口に上回られていた部分がありました」
–相手の勢いは想像以上だったのでしょうか?
「自分たちも勢いが持ち味でもありますけど、勢いで上回られて、そこで一歩ひるんでしまったような部分もあったと思いますし、そういう部分はなくさないようにしないといけないことではありますが、予想以上の部分もありました。ただそこからどう盛り返すかという意味で、今日はなかなか修正し切れなかった部分もありますし、チーム全体としてのシュート数自体も前半は特に少なかったと思うので、いかにリズムを作るのかという部分で課題が見えたゲームだったと思います」
–最後、山口のサポーターにも挨拶へ行きましたが、古巣戦を戦ったことに関しては、どのように捉えていますか?
「山口でプレーしたのは、3年も前になりますけれども、今でもそうやってアップ時の選手紹介のときにも、拍手をしてくれたりとか、挨拶に行っても名前を呼んでくれたりとか、すごく温かいサポーターが多いなとあらためて認識しました。そういう人の前で勝てればベストでしたが、それができなかったので、次はまたホームで対戦する機会があると思うので、そこでは今日の借りをしっかりと返せるように、また明日から頑張りたいなと思います」
○中島裕希選手
–非常に悔しい結果となりましたが、試合を振り返っていかがですか?
「相手にやりたいことをやられて、自分たちがやりたいことをできなかった試合になったかなと思います」
–その中でも個人として、うまくいった部分があったでしょうか?
「いつも通り落ち着いてはできましたが、もっと攻撃の部分でやり切ることをチームで徹底していかないと。ボールの取られ方が悪いと、サイドを変えられて、すぐゴール前に運ばれてピンチになってしまうので。もっと自分たちが奥にボールを入れて、切り替えを早くして、ボールを奪い返して攻撃をするという、自分たちがやりたいことがもっとできたら良かったかなと思います」
–自分たちのやりたいことができなかったのは、相手チームに対策をされていたのか。それとも、自分たちがうまくいくところまで、持っていくことができなかったのか。どちらでしょうか?
「ボールを取ったあとチャンスになるのは分かっていましたが、取ったあとすぐにボールを取られて、サイドを変えられるという展開が多くなっていました。ボールを取ったあとに、もっと落ち着いてシュートまで行かなきければいけないなと思います。そこでミスが増えると、相手チームのカウンターの餌食になるので、そこでミスしないでシュートまで行けたら良いかなと思います」
–次節はホームでの試合になりますが、サポーターの前でどのようなプレーを見せたいでしょうか?
「ちょうどシーズンの半分が終わって、不甲斐ないというか、もっとできるなと思ったし、来週は後半戦の最初の試合になるので、ホームで絶対に勝って、なんとしても、ここからチャレンジャーとして巻き返したいなと思っています」
以上