○試合後の記者会見:相馬直樹監督
–まずは試合の総括をお願い致します。
「今週と来週とホーム2連戦になるのですが、そういった中で多くの方々に我々のサポートに集まっていただきました。本当にありがとうございましたとお伝えさせてください。今日は急に暑くなった中での試合でしたが、17時キックオフというまだ日差しもきつい中で集まっていただき、熱のこもった応援をしてくれたと思います。あらためて、ありがとうございましたとお伝えしたいと思います。
現在6位の長崎さんは、昨年J1を戦ったという相手でもありますから、今の我々の立ち位置からすれば、間違いなくチャレンジャーではあるので、自分たちが前掛かりになって戦っていこうと選手たちを送り出しました。
前半から我々らしくボールの動かし方もそうですし、ボックスの中の入り方もそうですが、我々の狙っているような形をたくさん作りながらゴール前に入っていく、そしてフィニッシュの形も作れていました。
ただやはりそういったプレーが続いても、いくらボックスの中に入っても、やはりゴールはゴールのネットを揺らさないといけないものです。しかし、そういった中で相手に作られたツーチャンスで失点し、2点ビハインドで折り返す形になりました。選手たちは動揺というか、ショックというか、前半の終盤に取られたことで、そういった状況になってもおかしくなかったのですが、ハーフタイムには特にサブで戻ってきた選手たちが『こっからだ!』という声をかけてくれました。
それこそ今、我々の置かれている順位、そして目標としているJ1を考えたら、0-2という結果で済ませるわけにはいきません。それだけに残り45分しかない中で、これをひっくり返しに行こうという意思を持って後半に入ってくれましたし、選手たちがそういったファイティングポーズを取ってくれたと思っています。
その中でもちろん我々も前半からかなり飛ばしていた部分もありましたが、相手も我々のインテンシティに引っ張られてかなり消耗していたと思います。そういう中で途中から入った選手たちが流れを作ってくれた後半だったなと思っています。
実際にそういうところから点が生まれたり、チャンスが生まれたり、その中で追いつくことができましたが、それだけではなくて、ひっくり返すことができたら、なかなか勝ちがこない我々の状況からすると、ものすごく大きなものになったと思います。
でも選手たちは最後まであきらめずにファイティングポーズを取り続けて戦い抜いてくれました。そんな選手たちに感謝したいと思いますし、彼らのことを誇りに思っています。ここから先もゲームが続いていく中で勝ち点3につながるように、選手たちとしっかりと戦っていきたいなと思います」
–先程、途中交代の選手が流れを変えてくれたとおっしゃっていましたが、中島裕希選手をかなり早く入れて岡田優希選手、ドリアン バブンスキー選手を起用されましたが、その順番や時間の狙いを教えてください。
「全体の流れの中で今日の暑さを含めて後半勝負になるだろうと思っていました。もちろんリードした状況で後半を迎えたいとは思っていたのですが、後半リードした状況になった中でも、時間を使いながら、背後に出ることや背後を使うこと、その両方をできる中島をベンチからスタートしてもらう形にしました。そういった中で多少早い時間に中島に入ってもらったという意図がありました。
岡田に関しては、ちょっと前線が背後をつく動きができていたのができなくなってきてしまったので、そのあたりのプレーは土居が得意だということも含めて、土居を前線に、岡田をサイドで起用しました。
前半もそうでしたが、連続して動いた中で相手がついてこられないことが多かったので、そういったプレーは岡田が得意としていることですし、最後のフィニッシュの強みを持っている選手でもあので、そういった狙いを含めて、岡田を出しました。
追いついた後に、あと1点という展開の中で、多少長いボールがあったこと、そして両チームの選手たちの足が止まっていた部分があったので、今回の選手交代が1番正解だったかどうかは分かりませんが、セットプレーを含めても、一発があるドリアンを起用する形になりました。そこで最後に点を取れればという展開でしたが、また今後はそういった展開でも点を取れるように、次に向けてしっかり準備していきたいと思います」
以上
○∨・ファーレン長崎:手倉森誠監督 会見要旨
「先に2点を取れて、町田さんのコンパクトディフェンスを攻略することができました。2−0から3−0にする、もしくは点を取られても逃げ切ることができれば、チーム力の高さを示すことができたと思います。序盤から手を焼いた彼らのサッカーに押し込まれていたことを考えれば、両者とも前節の負けから立ち直って、痛み分けにはなりますが、勝点1を拾えたこと、この結果は妥当なのかなと。
ゴール前に人数を掛けてパス&ゴーで動かされて、体力を奪われていたので、それだけ相手の攻撃にパワーがありました。逆に動かされた分、鍛え上げてもらったのかなと。この結果をルヴァンカップや次のリーグ戦につなげていければと思います」
以上
▽選手コメント
○増田卓也選手
–古巣戦となりましたが、試合を振り返っていかがですか?
「あれだけ押し込んでいる中で、0−2の展開になったことが試合を難しくしました。もっと引き締めて、少ないチャンスでも失点をされない対応や準備をもっと突き詰めていかないと。公式戦で防げるようにプレーしないといけません。それができればもっとチームを助ける試合ができたと思います」
–終了間際に呉屋大翔選手の決定機を止める場面がありました。勝ち点1を取る上では重要なプレーだったと思います。
「僕たちが押し込むプレーをしている中で、あのようなピンチの場面があるんじゃないかという予測の中での対応になりました。そういった準備ができていたので、良い対応ができました」
–キックオフ前にピッチに立つ時に、長崎サポーター側から声援が聞こえてきましたね。
「長崎サポーターの皆様の声援がありがたかったですし、長崎では2年間プレーさせてもらいましたが、自分のサッカー人生の中で忘れられない時間になりました。長崎では悔しさも幸せも感じられるシーズンを過ごしたので、それらを胸に秘めて、町田の選手としてこれからも頑張っていきたいです」
○ロメロ フランク選手
–結果は悔しい引き分けでしたが、2点目のゴールも演出しました。試合を振り返っていかがですか?
「前で起点になる動きをしようと思っていましたし、自分も決めるチャンスがありました。いつもの課題ですが、決めるべき場面で決められずに、結局失点をしてしまいました。後半は2点をリードされていることもあったので、もっと前に出て行こうと思っていましたし、あの形で2点目を演出できて良かったです」
–今日の試合でもエリア内での切り返しで相手を翻弄するプレーが随所に出ていました。
「エリア内では相手も足を出してくることが分かっている状況で効果的なチャンスを逃さないように切り返しやシュートを打つようにしています。チームとしては勝ちたかったのですが、2点を先に取られて追いつくことはできたので、その点は評価してもいいのかなと思います」
–前半にゴールライン上でシュートブロックされる場面がありましたが、あの場面も惜しかったですよね。
「シュートを打った瞬間に入ったと思いましたが、相手DFが体を張ったことで残念ながら決めることはできませんでした。序盤から自分たちのペースで攻め込む場面もあったので、もう少し後ろのリスク管理ができていれば、良かったのかなと。あとは攻め切ること、シュートで終わることで相手のカウンターを食らわずに済みます。ただ内容は悪くはないので、今後の試合でもチャンスを作って決められるようにしたいです」
○岡田優希選手
–途中出場により確実にチームの空気、雰囲気を変えたと思います。
「それが自分の持ち味であります。その中でチームに変化を加えることができたので、勝ちたかったのが正直な思いです」
–相手が引いてきている中でチャンスを作り出す手ごたえをつかめた試合だったのでは?
「引かれている中でも自分が入ったら何をするかをイメージしながら外から試合を見てきました。大きな動きを入れていくことが必要なので、そういったことを意識しています」
–欲を言えば、ゴールチャンスを決めたかったですよね。
「決めるか決めないか。それでプロの評価が変わってきます。でも、決められるまでもうやり続けるしかないのかなと思います」
以上