○試合後の記者会見:相馬直樹監督
–まずは試合の総括をお願い致します。
「遠い鹿児島までたくさんのサポーターに来ていただき、大きな声で、我々の後押しをしてくださいました。本当にありがとうございました。一緒に勝ち点3を持って帰ることができて、非常にうれしく思っております。勝ちがない中でそれでも我々を信じて選手たちを戦わせてくれました。本当にありがたかったと思っております。
ゲームの方は、我々はここ最近勝ちがなかったのですが、非常にボールをつなぐ力がある鹿児島さんを相手に、自分たちらしくボールを奪いに行く姿勢を出して戦おうと選手たちに話をして準備をしてきました。選手たちはそれをピッチの上で表現してくれたと思っています。
得点は、PKによる1ゴールという形でしたが、前に行く姿勢は、最後まで途切れることなくやってくれましたし、選手たちがそういうふうに戦ってくれたので、本当に感謝したいなと思います。
もちろん全てがうまくいくわけではないですが、うまくいかない中でも、粘り強く戦って最後に体を張って失点を0で抑えたことも含めて、本当に勝ちたいという思いが、ベンチから見ていても、伝わってくるゲームだったと思います。
試合に出ていた選手もそうですが、町田に残っている選手もいます。みんなで準備を進めてきた中で勝利を勝ち取ったものだと思います。これをしっかりと次につなげていきたいと思っています」
–開幕戦以来の勝利について、どう捉えていますか?
「もちろんゴールもそうだと思いますが、やはり勝利が一番チームを元気づける、そういうことにつながると思います。やはり勝ちがない中ではどうしても下を向きがちになりますし、少しそういったことがメンタル面に出ていたと思いますが、我々からすれば、もう一度原点を思い出さなければいけないと言われていたようなものだったと思います。
選手たちには先ほども話しましたが、やり切るということ、そしてうまくいかない時も粘り強く助け合うということをやってくれました。そこを失わないようにすることが大事で、それを気づかせもらった3連敗だったと思っています。今後気づいたことをどれぐらいしっかりと継続していけるかということに尽きるのかなと思います」
–試合前、勝敗を分けるポイントは先制点と仰っていたのですが、その先制点をきっちり守り切って無失点で勝ちました。この勝利は、試合を振り返って改めていかがですか?
「もちろん後半に追加点が取れることに越したことはなかったのですが、鹿児島さんの負けられないという圧力というのもあった中で、粘り強さや、ただボールに行くだけではなくて、粘り強く戦えたことは評価できることだと思いますし、これを継続していけるかだと思います。またそこに上積みもしていかなければいけないと思いますが、まずは原点をしっかりと思い出すことが、我々にとって一番大きいことだと思います。勝ったことで自信を取り戻していく、先制点はそれを助ける意味のものでもあったと思います」
–次節のホームゲームに向けて一言、お願い致します。
「大事なことは、目の前の1試合に全てを注ぎ込めるかどうかだと思いますので、また次の試合でそういう状態でキックオフのホイッスルが鳴った瞬間に、襲い掛かれるような準備をしていきたいなと思います」
–先発メンバーはいろいろな可能性があった中で、今日送り出した部分もあったかと思いますが、特に中盤の構成の面で戸高弘貴選手と奥山政幸選手を起用した意図を聞かせてください。また、彼らを使ったことで実際のピッチ上にどのように反映されたかということも含めて、お話を聞かせてください。
「弘貴に関しては、攻撃でも守備でもスイッチを入れられる選手と思っています。そういう仕事ができる数は、正直もう少しできるかなと思っていますが、彼にしかできないプレーをいくつか見せてくれたと思っています。そういった意味では今日の勝利を勝ち取ることにおいて、大きな仕事をしてくれたと思っています。
マサ(奥山)に関しては、ウチでボランチで出たのはほとんどないんじゃないでしょうか。彼がもともとボランチの選手であったということも分かっている上で、サイドバックとしてプレーしてもらっていましたが、(井上)裕大が出場停止という中でいろいろな組み合わせを考えた時に、やはりボールを奪いに行くけれども、鹿児島さんにボールを握られてしまう時間帯もあるだろうと想定していました。その中でマサは慣れないポジションで難しい部分もあったかと思いますが、広いエリアをカバーしてほしいという期待を込めて、ボランチでプレーしてもらいました。
広いエリアをカバーしてボールを奪うことやセカンドボールを拾うこと、そしてチームメートが圧力を掛けに行った場面でそれをサポートすることなど、そういったことが大まかに彼に期待していたことでしたが、しっかりとできていましたと思います」
‐-試合を見ていて鹿児島側がスローインやセットプレーを仕掛ける時に、町田さんはかなりコンパクトに距離を詰めてくることで、攻めにくいなという印象を抱いたのですが、やはりそういったことも徹底してきたことなのでしょうか?
「もちろんそれだけではないですが、そういったことは大きなポイントの一つですし、一番大事なことはファーストディフェンスです。相手ボールであれば、どれくらい距離を詰められるか、それを詰めた時に一人にしてはいけないよ、ということです。チームなので、お互いをカバーする状況を作ることで、思い切り行けるようになると思います。今日の試合に関しては、次のことを予測して動けているという時間帯が非常に多かったと感じています。
ボールが一つ動けば、それこそボールの持ち方を変えるだけでも、11人全員が立ち位置や体の向きを変えなければいけないのですが、そういった意味で今日の選手たちは本当に高いアラート状態で戦えていたと感じています。そういったことが結果に結びついていますし、あれだけやって、結果に結びつかなかったら、かわいそうだなと。それこそそうなったら、監督の私の責任ですが、自分たちでしっかりと戦って、その努力を勝ち点3にできたこと、苦しい時間帯もしっかりと粘り強く戦えたことを含めて、選手たちはよく頑張ってくれたと思っています」
以上
○鹿児島ユナイテッドFC:金 鍾成監督
–まずは試合の総括をお願い致します。
「現状の我々のチームの力が反映されたゲームになったかなと思っています。ゲーム運びに関しては、ボールを動かしながら、勝利に持ち込むために戦っていますが、ゴール前での最後の点を奪うための力が備わっていないかなと思います。守備に関してはPKを与えた場面のようにあのエリアで慌ててはいけないということはあるにせよ、現状の守備はしっかりと守れている印象ではあります。
あの流れの中でチームとしてどう点を取っていくのか、それが今後の鍵になってくるということを感じられる試合になりました」
–相手の激しい守備を前にゴール前で決め切れないシーンが目立ったのですが、監督の中での敗因をあらためて聞かせてください。
「点を取れなければこういうゲームになってしまいます。いかに点を取るか、それはサッカーでは一番難しい壁であるということも痛感しましたし、それもわかっています。現段階ではそれをブレずに求めていく必要があるかなと感じています」
以上
▽選手コメント
○増田卓也選手
–完封勝利で勝ち切ったことへの喜びを聞かせてください。
「本当にチーム全員が体を張ってゴールを守ってくれたので、僕の力というよりもチーム全員の力だと思います」
–前半にファインセーブがありました。あのシーンを振り返ってください。
「あの場面で防ぎ切るトレーニングを日々しているので、それが結果につながったので良かったと思いますが、また次の試合でもああいった場面を確実に防げるように日々のトレーニングの中で、自分と向き合って成長できるように頑張っていきたいと思います」
–失点が重なっていた中で、意味のあるクリーンシートだったのでは?
「そうですね。このような結果を出せた次の試合が大切になってくる思うので、しっかり連勝できるように、チーム全員で同じ方向を向いて戦っていきたいと思います」
○奥山政幸選手
–開幕戦以来となる勝利の喜びから聞かせてください。
「本当に久々の勝利ですし、厳しいゲームでしたが、みんなで勝ち切ったゲームだったと思います。この1週間、この試合に勝つことだけを考えてやってきたので、結果が出て良かったなと思います」
–ゼルビアではなかなかないボランチでの先発出場となりました。個人のプレーという意味では、どんなことを意識して試合に入りましたか?
「まずは失点が多かったので、まずはゼロで入れるようにということとフランクさんが前に出て行けるように、自分の位置でバランスを取りながらうまくサポートできればなと考えていました」
–まだ1試合ですが、ボランチでやれる手ごたえは掴めましたか?
「やれないことはないのかなと思いますし、別にポジションのこだわり自体は、どこでも良いということは変わりません。いろんなポジションにチャレンジできたら良いなと思います」
○中島裕希選手
–開幕戦以来となる久しぶりの勝利の味はいかがですか?
「みんなも自信を失いかけていたと思いますが、自信を取り戻して、町田らしい勝ち方をできたので、この勝利を良いきっかけにしていきたいです」
–決勝点となったPKの場面を振り返ってください。
「CKからの展開でのこぼれ球を、リュウ(酒井隆介)とボールを見合ったことで、足を振れませんでしたが、フランクがそのあとにPKを取ってくれて、それを決めることができて良かったです。自分が蹴らせてほしいと頼んでPKを蹴って、冷静に決めることができました」
–次はホームゲームです。ホームでの試合を心待ちにしているファン・サポーターの皆様へメッセージをお願いします。
「いつも熱い応援ありがとうございます。ホームなので、絶対に勝って、またサポーターのみんなとラインダンスをしたいと思います」
以上