○試合後の記者会見:相馬直樹監督
–まずは試合の総括からお願い致します。
「まずは町田からここまでたくさんの方々に来ていただきました。まずはありがとうございましたとお伝えしたいと思います。ぜひこの素晴らしい相手から、一緒に勝ち点3を奪いたかったのですが、残念ながらそれはできませんでした。
ただ前半と後半を通して、非常に選手たちがタフに、そして勇気をもって戦ってくれたと思っています。その中でも勝ちにもっていけなかったのは、私の力不足も当然まだまだあるなと思っています。ただ選手たちは本当によく戦ってくれましたし、自分たちのプレーもまた見せてくれました。そういった意味では選手たちに感謝していますし、満足しています。
ただ柏さんのような素晴らしいチームに対して、これを勝ちにするためには、またトレーニングが必要だなと思うこともたくさんありました。それはそれでしっかりと町田に持ち帰ってさらに強くなって、次の試合に向けての準備を進めていきたいですし、柏さんとはもう一回対戦するチャンスがありますので、その時には素晴らしい相手に勝てるようにしたいなと思います」
–柏さんの戦い方もあったと思うのですが、町田としても後半のかなり早い時間帯からオープンな展開になっていた印象です。そのあたり、ある程度想定していて受け入れて、そういった状況になっていたのか、それとも多少予想と違っていたのか? そのあたりはどのように感じていましたか?
「正直、そこまでオープンな展開だったとは思っていなかったです。柏さんのほうが後半の立ち上がりに相当、喝を入れられたのか、戦術的にも狙いを持ってやってきたこと、そして選手を交代させたことも含めて、いろいろなことが後半から相手が押し込むような展開になった要因だと思います。
ただ実際、後半の最初の10分、15分を過ぎた時間帯は多少セカンドボールを回収される回数が多くて、少しゴール前から出られなくなっていましたが、そこを一つ抜けた時には、かなり攻撃の形は作れていました。本来であれば、向こうが前にパワーを掛けたその隙でチャンスは正直ありましたから、その中でチャンスを決めていかないと、力のある相手から勝ち点を持って帰ることは簡単ではないのかなと感じてはいます。
ただ我々が望んでいるのは、オープンな展開になったとは思っていませんし、柏さんが思っていた以上にパワーをかけてきた中で、一つ入れ替わった時にオープンな状況は生まれたとは思っています。その中で、我々とすれば決め切る力をつけないといけないと思っています」
–前日会見で、J1に向かうためには何をしなければならないのか、そういったものを感じさせられる試合になるのではないかと話されていましたが、そういった観点で試合を振り返っていかがですか?
「最初にも話をさせていただいた通り、チーム全体でやること、そういう部分に関しては、かなり戦えていました。そして、もちろんもう少しボールを持ち出すことができたり、もう少し前でポイントを作れたり、そういったことができれば、もっと良い状況は作れるんじゃないかと思います。ただ、そういったことにはトライしていましたし、良い形も作れていたと感じています。
ただその中で、やはり一番最後、ゴール前の部分では相手にはスコアが生まれ、我々にはスコアは生まれませんでした。ゴールを決め切るためには、もう一つやらなければいけないことがありますし、一つ前で落ち着きを持てるのかとか、もう一つ思い切りを持ってプレーしなければならないと思います。
実際に柏の外国籍選手は、少し意表をつくプレーが出てきましたが、なかなか我々の方は出し切れていなかったなと思っています。やはり、相手が守れば守るほど、正攻法で攻めても当然打ち破ることは難しいですし、そこを打ち破るためには、やはり前節の時に選手たちにも話したことではあるのですが、何か想像を超えるようなプレーをする必要があります。それはタイミングであったり、ゴール前でスキルやアイディアを出していかないと簡単にはゴールは取らせてもらえないと改めて感じたことです。またそういったことが出せるように、選手たちに自信をつけていってもらう中で、ゴールに結びつけるプレーをしていかなくてはいけないかなと思っています」
以上
○柏レイソル:ネルシーニョ監督 会見要旨
–まずは試合の総括をお願い致します。
「難しい試合なることは、予想していました。非常に相手の町田さんがコンパクトかつ、空中戦に持ち込もうとするゲーム展開の中で、前半は非常に相手のペースにのまれた試合だったんじゃないかなと思います。
ただ後半に入って我々の本来の特徴的である、最終ラインからきちっとビルドアップするという部分を修正するように選手たちへ話をして、なおかつ、ボールを奪ってからはボールサイドと反対側の空いてるスペースにボールを持っていこうと選手たちには指示をしました。そうしたことによって、うまくチームが回り始めて今日のような結果で終わることができたんじゃないかと思います」
–後半に行ったボールを分散させるプレーは、前半からやりたかったのでしょうか?
「そうです。相手のコンパクトな守備を崩すために、前半はロングボールで来る相手に対して、ロングボールで応戦してしまった戦い方だったと思います。本来であれば相手が前がかりになってきたところを短いパスでポジションしながら、素早くボールを運んで素早い攻撃を仕掛けるというのが狙いでしたし、今週そういった目的を持ってトレーニングをやってきました」
以上
▽選手コメント
○深津康太選手
–試合全体の印象はいかがでしょうか?
「柏は素晴らしいチームでした。スタジアムの雰囲気もすごかったです。その雰囲気に飲まれずに、やろうと徹底していましたが、相手にもウチにも決定機があった中で、あとはそれを決めるか決めないか、そういう試合でした。僕も含めてゴールを決めるチャンスがありましたし、そういった場面を沈めないと上には行けません。学ぶことも多い試合でしたし、こういう試合を勝ちにもっていく、もしくは引き分けにもち込めるチームになりたいです」
–後半のスタートからオルンガ選手が入ってきたあとの対応はいかがでしたか?
「オルンガ選手が前でボールを収めて、サイドに入ったクリスティアーノ選手がイキイキとして、裏に抜ける回数が増えました。相手のそうした狙いはありましたが、僕たちがやることは変わりません。僕たちの目標はJ1なので、もっとクオリティーの高いチームがある中でも、こういうチームにも勝たなければいけないとあらためて思いました」
–試合は負けましたが、相手との差はどう感じましたか?
「チャンスを仕留めるか、仕留めないか、その差がありますし、一回のチャンスで決め切るかどうかの差はあると思います。ただ今後も試合は続きますし、次に向けても僕たちはブレずに戦っていきます」
○井上裕大選手
–柏を相手にも力負けするようなことはなかったと思います。
「どっちもチャンスがあって、それを決めるかどうかの差だったと思います。それに尽きるかなと思っています。どうにもできない展開ではなく、我慢できる時は体を張ってできていました。結果は悔しいけど、下を向く必要はないかなと思います」
–後半のスタートからオルンガ選手を入れてきた後のゲームはいかがでしたか?
「そんなに崩された感覚はありませんし、オルンガ選手のところにパスを出されて、ボールをタメられて、クリスティアーノ選手に展開されるカウンターは怖かったですが、自分たちも攻めることはできましたし、リスク管理さえちゃんとやっておけば、という状況だったと思います。自分たちがチャンスを作った中でのクリアボールから入れ替わられた形ですが、最後まで攻撃をやり切るとか、ちょっとしたことが結果の差になったかなと。相手に振り回されている感じはなかったです」
○端山豪選手
–途中出場で町田デビューとなりました。試合を振り返っていかがですか?
「0−1で負けている状況だったので、とにかく同点にする、もしくは逆転する状況にもっていくことを求められていました。試合に出させてもらったことはチームメートや仲間に感謝したいです。ただ結果にはもっとこだわって残せれば良かったのですが、それができずに残念です」
–ファーストプレーがCKでした。ゴールにつなげてやるという気持ちで蹴ったと思います。
「CKがファーストプレーになったのはたまたまでしたが、それがスコアにつながるように蹴りました」
–この初出場を今後につなげていきたいという想いがあると思いますが、いかがですか?
「途中から出る形で結果を残さないと次はないと思っています。ここで一つ試合に出られたことで試合に出る時間を増やしていって、チームのためにできることを結果につなげていきたいです」
以上