○試合後の記者会見:相馬直樹監督
–まずは試合の総括をお願い致します。
「朝から雪が降り、ゲーム中も雨が降り続けるという悪天候の中、スポーツを観戦するような環境下ではなかったのですが、我々のファン・サポーターとアウェイである松本さんのファン・サポーターの方々も含めて、この環境の中、集まっていただいたことに感謝を申し上げます。また、選手たちが戦える雰囲気を作っていただいたことにも、ありがとうございますと感謝の気持ちを伝えさせてください。我々のクラブは『町田の笑顔のために』というクラブスローガンを掲げてやっていますが、今日の勝利がこれからたくさんの町田の方々に笑顔を届けるきっかけになっていくのかなと思っています。選手たちは最後まで熱い戦いを見せてくれましたし、その結果、ファン・サポーターの皆さんと喜びを分かち合える成果を得ることができました。
この勝利という結果は選手たちの頑張りに尽きると思っています。前節の山形戦では良い時間帯を作りながら1点は取りましたが、いろいろな要素があったにせよ、自分たちから足が出ないような展開になってしまいました。その中で追い上げられて、一度ひっくり返されて、勝ち点1をもち帰ることはできましたが、チーム全体としては前への姿勢が90分続かないゲームになってしまったことを強調して、選手たちを今日の松本戦のピッチに送り出しました。選手たちは最後まで戦い抜くことをやってくれたと思います。
松本さんも強いチームですので、苦しい時間帯もありましたが、その時間帯をしのぎ、前半の良い時間帯に点を取ることができない中でも、めげずにと言いますか、愚直にと言いますか、選手たちは前に出続けて戦ってくれたなと思っています。
最後に1失点を喫したという反省材料はありますが、ただそのあとも崩れなかったこと、引かなかったことは非常に評価できることかなと思っています。連戦ですぐに試合がやってきますが、今日の試合で見せたような姿勢を出し、連戦になりますから、気持ちと体を整えて次の試合に向けた準備を進めたいと思っています」
–今日は戸高選手をFWのポジションで起用しました。その狙いを聞かせてください。
「弘貴はスピードがありますし、何回も前に出ていくことで攻撃のスイッチを入れることができる選手です。もちろん、長い距離を走ることができるので、中盤から前へ出て行って長い距離を走ることもできます。ただ今回は松本さんをスカウティングする中で守備時に深さを取るという分析がなされていました。今日のピッチコンディションは水が溜まりやすいことを認識した上で、前向きなプレーを増やしていきたいという意図の下、今回は彼にトップのポジションをやってもらいました。前の4つのポジション(両サイドハーフと2トップ)に関しては、どのポジションをやってもできるように、選手たちにはやってもらっていますので、スムーズにできたと思いますし、相手にとって嫌がることもできたのではないでしょうか。
もちろん守備のスイッチもありますが、攻撃のスイッチとして期待した部分が非常に大きいです。2点目も良い形で入り込み、チャンスを作ってくれましたし、前でポイントを作り、相手が下がっていく状況もうまく作ってくれたかなと思っています」
–深津選手が欠場し、いろいろな選択肢がある中、酒井選手を起用した最終ラインの全体的なパフォーマンスに関しては、どのように感じていますか?
「リュウ(酒井)があの4人で最終ラインを組むのは初めてだったと思います。今季の新加入選手ですが、負傷の影響もあって、なかなか一緒にプレーする機会がありませんでした。そういう中で不安要素はありましたが、彼にとっては古巣戦であることを含めて、何かをやってくれるんじゃないかと思っていました。1点を取られたことは反省すべき点ですが、総じて言うとラインを高く設定しながら、背後をコントロールすることもよくやってくれたと思います。
もちろん、すべてがうまくいっていたわけではありませんし、松本さんが高い位置でポイントを作られると、重心が下がることもあったと思いますが、粘り強く中央ではじき返すことも含めて、やってくれていました。全体的に集中力も高かったと思います。前半の残り10分や失点した時間帯など、ちょっとした隙を突かれることもありましたし、ビッグチャンスを作られていましたので、中での声も含めて、今後はもっと精度を高めていきたいと思います」
–失点をした後に、交代カードを使いながら逃げ切るような展開に持ち込んだ形は完璧に近かったと思います。采配を含めて、どんな意図があったのでしょうか?
「追いかける展開の相手チームに勢いを出させたくはないという狙いがありました。松本さんの失点の場面は、我々が高くアプローチに行って、ひっくり返される展開の中で対応に遅れが生じた形での失点でした。高い位置からアプローチに行くよりも、残りの時間の中で下げさせたほうがいいのかなと。松本さんがスクランブルに攻撃を仕掛けてくる中で、松本さんにとっては我々が下がってしまう形の方が望んだものなのかなと思ったため、選手たちにも『前でやるよ』という声をかけました。前でやっていく中で入れ替わる形が出てしまうかもしれませんが、まだ2枚の交代カードが残っていましたので、交代のカードを切ることで少しでも選手の助けになればと交代カードを切っていきました」
以上
○松本山雅FC:反町康治監督 会見要旨
–まずは試合の総括をお願い致します。
「雨という厳しい気象状況の中、アウェイにもかかわらず最後まで声を枯らして応援していただいたサポーターの皆さんには感謝しております。本当はブーイングで罵倒したいところを何とか我々を奮い立たせてくれている気持ちを思うと、現場を預かる人間としては非常に情けなく、申し訳なく思っています。
コメントすることは難しいのですが、全体的には悪くない中で勝ち星を拾えないというのは、何かしら理由があると思わなければいけません。見ていただいても分かるように決定機を活かせないと、自分たちの流れは必然的に相手チームに行くということです。今日は相手の土俵で試合をしないようなプランを立ててきて、ある意味しのいでいた部分はあったのですが、つまらない失点で大きくプランが崩れてしまったことは否めないと思います。
全体の責任をもっているのは私ですので、すべては私の責任です。選手は雨の中、最後の最後まで必死に頑張っています。それは認めてあげてほしいと思います」
–町田のやり方は分かっている中、戦い方のプランに関しては、どのように考えていたのでしょうか?
「他のチームの考え方と同じで、我々が特別にすごいことをしているわけではありません。相手の攻守における特長がある中で、それらをしっかりと理解した上でゲームを進めないといけません。今日の試合のスローインの数を数えたら本当に多いと思うのですが、真ん中のプレーではなく、ほとんどがサイドのプレーでした。
相手も我々も分断されているような感じで、いろいろな意味でリズムができませんでした。それは町田を相手にするとそうなるので、その中でもやっていかないといけません。相手の土俵には乗っていないのですが、結局やられたことを振り返ると、相手の土俵に乗ってしまったのかなと思わざるを得ませんけどね。何回も繰り返しますが、頑張るのみです。クラブとしても、私としても、選手としても、ファイティングポーズを取っていくしかないと思っています」
以上
▽選手コメント
◯酒井隆介選手
–移籍後初出場でチームの勝利に貢献するプレーができました。
「そうですね。怪我をしていて、やっとJリーグの試合に出られたなと、嬉しく思います。チームが良い流れで来ていて、自分がパッと出て、それを壊したくないなと思ってプレーしました。勝てたのは良かったのですが、ただ最後の失点をしてしまっていますし、それも防げたと思っています。次の試合ではしっかりと修正して臨みたいです」
–この悪天候の中で意識していたプレーは?
「とにかく簡単にシンプルなプレーに徹することを意識していました。あとはラインを合わせて走ること。それだけです」
–ラインコントロールも積極的に自分から発信できていた印象です。
「この悪天候に慣れるまで時間はかかりましたが、慣れたあとは自分で発信するような動きや声がけもできていたと思います」
–この初出場をきっかけに、出場機会を増やしていきたいと考えていると思います。今後に向けて意気込みをお願い致します。
「みんな守備陣の調子が良いので、今後の試合にも出られるように練習からアピールしていきたいです。これからも応援をお願い致します」
◯奥山政幸選手
–左サイドで2点目のゴールシーンに絡みましたが、あの場面を振り返ってください。
「相手が前がかりになっている中でうまくボールをカットできました。前にスペースもありましたし、数的優位だったので、ボールを運んで(戸高)弘貴さんが良い形でサポートに来てくれて、うまくゴールにつなげてくれました」
–昨季の松本戦の悔しさを晴らしたいと言っていましたが、それができた勝利だったのではないでしょうか。
「この試合に勝てたことは大きいです。ただ1失点をしましたし、それまでの過程を踏まえると無失点で抑えることもできたと思います。そういう反省もしっかりとしたいです。個人的な思いよりも、チームが勝つことのほうが大事です。個人の評価はチームの結果があってこそですからね」
–前節の山形戦を踏まえて、今日の松本戦で反省点を生かせたことはありますか?
「山形戦はどちらかというと、攻め上がる回数が少なかったですし、割と右からの攻撃が多かったと思います。今日も比較すれば右サイドからの攻撃が多かったと思いますが、山形戦に比べれば前に思い切って出ていくシーンは作れたと思っています。2点目はそれが結果となって表れた形なのでそれは収穫ですね」
◯平戸太貴選手
–1点目のアシストの場面はどんなイメージで蹴ったのでしょうか?
「大宮戦でも同じような距離からのFKがあって、間に落として事故の場面が起こるようなキックをイメージして蹴りました。気候のことも計算して蹴ることができましたし、狙ったところに蹴ることができました。僕のゴールでも良いかなと思うのですが(笑)、チームが勝てたので自分のゴールでなくても良いです。ゴールを決めた(藤井)航大さんからは『ナイスボール』と言ってもらえました」
–勝利を決めた2点目のゴールシーンを振り返ってください。
「良い形でのカウンターを仕掛けることができたと思います。(戸高)弘貴さんからボールがくるなと思っていたので、そのポジションを取っていたら良いボールがきたので、決めるだけでした」
–流れの中での自分のプレーの手ごたえはいかがですか?
「もっとボールに絡んで、もっとチャンスを作っていきたいと考えている中で、練習からその回数も増やせていますし、個人的には質も上がっていると思います」
–この雨の中、応援してくれたファン・サポーターの皆様の存在も発奮する材料になったのではないでしょうか。
「連戦でこういう悪天候の中、実際にピッチでプレーしている選手も寒かったぐらいですから、見ている方たちはもっと寒かったと思います。応援に来てくれたファン・サポーターのためにも、絶対に勝たないといけないという思いのもと、戦って勝つことができて良かったです。今日は応援ありがとうございました」
以上