○試合後の記者会見:相馬直樹監督
–まずは試合の総括をお願い致します。
「今日はこういう天候の中、平日のナイトゲームに集まってくださった方々に、非常に申し訳ない戦いをしてしまったと思っています。すべては私の責任になります。負けてしまったことに関しては、試合ですからいろいろなことがありますし、いろいろと言えば、いろんなことが出てきます。
ただ、残念ながら、我々のチームには戦わない選手がいた、戦えない選手、準備のできていない選手がいました。その選手を使った私の責任ですし、そういう雰囲気でゲームに入らせてしまったことも私の責任だと思っています。大なり、小なり、今日の試合で表れたものがここまでリーグ戦でギリギリのゲームをものに出来ないことにもつながっていると思います。私自身が、もう一度、しっかりと戦いに対して見直していかないといけないと思っています」
–前半から左サイドでのボールロストがありました。実際に選手交代もされましたが、戦術的な部分も含めて、交代の狙いをお聞かせください
「どうキャスティングして、どうモチベートして、どう戦わせるのか。すべて私の責任だと思っています。もちろん、期待したことはありますし、その期待には届いていませんが、どちらにしても私の持っていき方に責任があると思います。ピッチに表れたことで、結果として私が振り返らなければいけないことは、そうなる芽がどこかにあったと思っています。それを内包したままピッチに立たせてしまった。そこに尽きると思っています」
以上
〇大分トリニータ:片野坂知宏監督 会見要旨
–まずは試合の総括をお願い致します。
「ここで前回、リーグ戦を戦った時は2-2で勝ち切れず、悔しい思いをしました。今日はそのリーグ戦を踏まえて、しっかりと自分たちで勝ちきろうという狙いを持って、若干メンバーを変えましたけれど、本当にフレッシュな選手たちが狙いを持って、90分間最後まで粘り強く戦ってくれたと思います。その結果、4-2という結果で勝ち上がることができて、チーム力の底上げにもなったと思っていますし、天皇杯という公式戦を経験することができて、リーグ戦に向けても良い弾みになったと思います。
天候もすごく心配していましたが、なんとか雨も上がって自分たちのサッカーができるピッチになって良かったと思いますし、こういう天候の中でも本当にたくさんのトリニータのファン・サポーターの方に来ていただいて、我々に応援をしていただいたことを、本当に嬉しく思いますし、ありがたく思っています。そういった方々にも、勝つことができたことを喜んでもらえてうれしく思います。
ゲームの方ですが、我々が町田さん相手にどういう形で攻撃するか、そして守備の部分でも自分たちの戦いができるか。それが重要でしたが、このメンバーでも狙いを持って選手たちは戦ってくれました。まだまだ判断と質の部分で課題もありますが、しっかりとやってくれたと思います。週末にすぐリーグ戦のアウェイ群馬戦があるので、簡単な試合ではないですし、今日も最後まで厳しい試合でしたが、勝ち続けられるように、全員でいい準備をして、いい結果を積み上げていけるようにやっていきたいと思います」
–今日はメンバーを入れ替えて、リーグ戦に絡んだことのないような選手も出場した中で、4得点を挙げて勝利しました。主に攻撃面での狙い、戦術浸透度はどれくらいだとお感じでしょうか?
「リーグ戦で前回、町田さんとここでやれたことを踏まえた中で、選手たちは我々のサッカーをうまく合わせてやってくれたと思います。我々は町田さん相手にはああいう形で狙いを持ってやってくれたら上回れるということを、どういうメンバーでも証明してくれたと思います。もう少しやって欲しいことはありましたが、トライしてくれて前回の対戦の悔しい思いを払拭してくれたと思います」
以上
▽選手コメント
○DF藤井航大選手
–久しぶりの公式戦出場となりました。どんな思いで試合に臨みましたか?
「自分のアピールの場でしたし、天皇杯は上のチームと対戦できる良い機会でもあります。ここで勝って上のカテゴリーのチームと対戦したかったので、自分のため、チームのために戦おうという気持ちで試合に入りました」
–相手はチャンスを確実に決めてきた印象です。
「相手の公式記録のシュート数は5本でした。5本で4点も取られていたら、勝つ可能性は低くなります。もったいない失点が多かったと思います。ただ試合の入りはすごく良かったと思います。前線のモビリティーもありましたし、ボールの動き方も良かったです。良い時間帯に点を取り切れずにミスから失点をしたことが痛かったです。同点で終われれば良かったのですが、前半の終盤にもう1点を取られたことも、もったいなかったです」
–個人としては今日の出場を一つのきっかけとして、またリーグ戦でのレギュラー争いも待っています。
「今日の試合でアピールができたとは思っていません。また明日からのトレーニングで1日1日を大事にして、アピールをしていきたいなと思います」
–最後に悪天候の中、応援に駆けつけてくれたファン・サポーターの皆様へのメッセージをお願いします。
「雨も降る中で応援に駆けつけてくださってうれしかったのですが、結果を残せずに申し訳ございませんでした。来てくださったファン・サポーターの前で4失点をして負けたという結果について、申し訳ない気持ちでいっぱいです。次は勝利でこの敗戦を取り返し、良いところを見せられたらと思います」
○DF増田繁人選手
–結果は悔しい敗戦となりましたが、キャプテンマークを巻いての出場となりました。
「キャプテンマークは監督から託されました。それだけに勝ちたかったですね。残念です」
–リーグ戦に続いての対戦となりました。守備面を振り返っていかがですか?
「戦術的に何かが良くなかったということはなくて、前回のリーグ戦よりはうまく守れていたのかなと。前半からタイミングよく中盤でプレッシャーをかけてボールを奪うこともできていました。サイドに振られることはある程度は仕方がないと思っていました。思っていたよりも守り方としてはうまく守れたと思います。その中でも4失点をしているので、結果は反省しないといけません。ミスからの失点がありました。そういう細かい部分で勝負が決まりますし、してはいけないミスは避けないといけません」
–シュート5本で4失点。相手には効率よく点を取られてしまった印象です。
「それが僕たちの勝負弱さになるのかもしれません。ディフェンスとしては食い止めないといけないですし、負けている中で前がかりになってリスクを冒さないといけない状況で点を取られたことはディフェンスとしては反省しないといけません」
○MF戸高弘貴選手
–ゴールも決めましたし、復帰して初めて公式戦で90分フル出場を果たすなど、収穫の多かった90分だったのでは?
「パッと頭に出てくるのが自分のミスで3失点目を取られたことです。ミスでの失点があると、たとえゴールを決めても勝つことはできません。あのようなミスは絶対にしたくないと思っていたのですが、ミスから失点につながったことが悔しい結果となりました。味方が中盤でボールを奪って、僕のところにボールが来ましたが、前を向いて出しどころを探していると、相手に突っつかれてボールを奪われてしまいました。それでカウンターを食らって最後に失点する形でした。練習でもそういうミスが出ていて、それが実際の試合で出てしまい、試合が決まってしまったことは非常に申し訳ないです。それが一番悔しいです」
–1点差に詰め寄るチーム2点目でしたが、ゴールシーンを振り返ってください。
「トラップもうまくいきましたし、相手のプレッシャーもなかったので、思い切って打ったら感触は良かったので、入るのかなと思っていました」
–90分フル出場できたことを、今後どのようにつなげていきたいですか?
「90分出たことは初めてですし、小さなこととはいえ、一歩前進したのかもしれません。しかし良いところも悪いところもあった90分でした。悪い部分は改善していきたいです。パワーの使いどころを考える必要があると思っています。途中から出る場合はフレッシュな状態なので思い切っていけるのですが、今日のように先発で試合に出ると、ゴール前で躊躇する場面がありました。もっと思い切ってプレーできれば良いのかなと思います。今回は90分でしたが、与えられた時間の中で質の高いプレーをできるようになれば良いのかなと思います」
以上