【アカデミー】U-14 フランス遠征レポート|10〜11日目・最終回
FRANCE TOUR REPORT
フランス遠征レポート
10〜11日目|大会最終日、そして帰国へ
世界を肌で感じた経験を、これからの日常へ
FC町田ゼルビアジュニアユースU-14は、5月16日から27日にかけてフランス遠征を実施しました。
5月16日から21日までは、アカデミーパートナーシップを締結しているオリンピック・リヨンの施設をお借りし、チーム強化と大会に向けた調整を行いました。その後、リールへ移動し、バジューで開催された「Tournoi International U14 AS Baisieux」に参加しました。
本日は、遠征10〜11日目、最終回のレポートをお届けします。
10日目|大会最終日、勝利で締めくくるために
あっという間に迎えた大会最終日。
昨日までの予選リーグの結果により、この日は13〜16位決定トーナメントに臨みました。
1試合目の相手は、予選リーグでも対戦した地元チームのAS Baisieux。
今大会で初めての朝早い時間帯での試合ということもあり、立ち上がりは全体的に動きが重く、小さなズレやミスが重なり、なかなか思うようにボールをつなぐことができませんでした。
チャンスになりそうな場面でもファールで止められるなど、決定機を作りきれないまま時間が進んでいきます。
引き分けの場合は即PK戦というレギュレーションの中、相手も引き分けを意識した戦い方を見せ、試合は重苦しい展開となりました。
それでも、選手たちは最後までゴールを目指し続けました。
終了間際の30分、齋藤選手が個人技からシュート。
これがゴールに決まり、1-0で勝利。13位決定戦へ進出しました。
苦しい展開の中でも、最後に勝ち切る。
前日までに味わった悔しさを力に変え、選手たちは大会最終日の初戦をものにしました。
13位決定戦|最後は全員でつかんだ勝利
13位決定戦の相手は、ギリシャのAEK Athens FC。
試合前、選手たちは「自分たちのサッカーをして、勝って終わろう」と再確認し、ピッチへ向かいました。
1試合目とは違い、この試合では丁寧にボールをつなぎながら前進し、相手コートに押し込む時間帯を作ります。
しかし、最後の局面でアイデアを出しきれず、なかなか決定機までは持ち込むことができません。
一方で、相手のカウンターやセットプレーからピンチを迎える場面もありましたが、DFラインを中心に粘り強く対応し、ゴールを割らせませんでした。
一進一退の攻防が続き、0-0のまま試合終了。
勝負は3人制のPK戦へ突入しました。
先攻の冨士原選手、川島選手、齋藤選手がしっかりと成功。
そして最後は、GK下田選手が相手3人目のシュートをストップ。
PK戦を3-2で制し、勝利を収めました。

大会最終順位は13位。
決して満足のいく結果ではありません。
それでも、フランスの地で初めて国際大会に出場し、さまざまな国の強豪チームと真剣勝負を重ねたことは、選手たちにとって非常に大きな経験となりました。
勝てた試合。
届かなかった試合。
あと一歩で追いつけなかった試合。
最後に粘り強く勝ち切った試合。
その一つひとつが、選手たちの中に確かな感覚として残っています。
日本ではなかなか経験できないスピード、強度、駆け引き、フィジカル、そして勝負の厳しさ。
これまでのフランス遠征では得ることのできなかった、国際大会だからこその大きな経験を積むことができました。
感謝を伝え、リヨンでの縁を胸に
試合終了後には、この遠征でお世話になったリヨンアカデミーのジュリアンさん、ハイケルさんへ、選手たちからお礼の言葉を伝え、ユニフォームをプレゼントしました。
リヨンでのトレーニングキャンプ、現地選手との交流、リヨンアカデミーの施設で過ごした時間。
選手たちにとって、すべてが新鮮で、刺激に満ちた時間でした。
お二人からも激励の言葉をいただき、選手たちは真剣な眼差しで耳を傾けていました。
国や言葉は違っても、サッカーを通じてつながることができる。
この遠征で得た出会いも、選手たちの心に残る大切な財産となりました。
選手コメント
大会を終え、選手たちはそれぞれに、自分が感じた手応えと課題を言葉にしていました。
松尾優吾選手は、普段とは違う相手に対して攻撃が途中で終わってしまう場面や、ボールを左右に動かしきれなかったことを課題に挙げました。一人ひとりがボールを持つ時間を短くし、テンポを意識した攻撃が必要だと感じています。一方で、自分の良さである相手を剥がすプレーや、オーバーラップからのクロスは発揮できたと振り返りました。チームとしては、苦しい時間帯でも失点しなかったこと、ビルドアップでフリーの選手を使えたことを評価しながらも、守備の強度やラインコントロール、ボールの失い方には改善が必要だと話しました。
児玉悠選手は、自分より身体が大きく、速い相手に対して、スペースのないところで仕掛けて止められてしまった場面を振り返りました。間合いのあるうちに仕掛けること、スペースがある場所を選ぶことなど、仕掛ける前の判断をより良くしていく必要性を感じています。また、裏を取る動きやオフザボールの質、シュートまで持ち込む力にも課題を感じており、どんな相手に対しても駆け引きできる選手になっていきたいと話しました。
東海斗選手は、前を向ける場面で下げてしまったことや、スルーパス・パスを相手に当ててしまったことを課題に挙げました。マンツーマン気味に守備された時のビルドアップにも難しさを感じています。一方で、相手から離れるポジショニングを取ることでチームを前進させられたことや、自分のポジショニングによって味方にスペースを与えられたことには手応えを感じていました。大きな相手に対しても、良いポジションを取ることができれば、いつも通りプレーできると実感しています。
佐野選手は、相手の間に立ち、ボールを引き出す回数をもっと増やすためのポジショニング調整を課題として挙げました。一方で、チームの中で積極的に声を出し、ラインをコントロールできたこと、自分より大きな相手に対しても怯まずに攻撃・守備へ参加できたことは良かった点として振り返りました。
川島芯音選手は、1試合目ではチームとしてあまりゼルビアらしいサッカーができなかったこと、そして自身も決めるべき場面でゴールを決めきれなかったことを悔しさとして挙げました。その一方で、2試合目では切り替えて試合に臨み、自分たちらしいサッカーができる時間が増えたこと、ポストプレーで味方の起点になれたことを手応えとして感じています。最後のPK戦で、チーム全員の気持ちを一つにして勝てたことは、非常に大きな経験となりました。
選手たちの言葉には、遠征を通して得たリアルな気づきが詰まっています。
相手の身体の大きさ。
足の長さ。
寄せの速さ。
ファールの使い方。
前を向くためのポジショニング。
味方を生かすための立ち位置。
そして、勝負を決める場面での精度。
遠征前には想像でしかなかった「世界基準」が、今は選手たちの中に確かな感覚として残っています。
この経験は、選手たちの日常の基準を変えていくはずです。
何を当たり前にするのか。
どこを目指して日々のトレーニングに取り組むのか。
フランスで感じたものを、これからのピッチでどう表現していくのか。
今回の遠征は、終わりではなく、次の成長への始まりです。
11日目|帰国、そして次の日常へ
5月27日(水)午前9時頃、選手たちは無事に帰国しました。
多少の怪我はありましたが、大きな事故やトラブルなく、全員が元気に日本へ戻ってくることができました。
帰国日は、朝7時30分にホテルを出発し、まずはTGVでパリのシャルル・ド・ゴール空港へ向かいました。
そこから約14時間のフライトを経て、羽田空港へ到着しました。
約2週間にわたるフランス遠征。
Lyonでのトレーニングキャンプ。
OL Academyでの時間。
LyonU14との交流。
Groupama Stadium見学。
Baisieux国際大会での真剣勝負。
欧州強豪との対戦。
そして、国や言葉を越えた出会い。
選手たちは、数えきれないほどの素晴らしい経験をすることができました。
これまでのフランス遠征では経験できなかった、国際大会という舞台。
世界の同世代と同じピッチに立ち、肌で感じた強度や駆け引きは、選手たちの視野を広げ、基準を引き上げる大きなきっかけとなりました。
どの瞬間もかけがえのない時間であり、一つひとつの経験が、これからのサッカー人生において大きな糧になっていくはずです。
この遠征で感じた悔しさ、手応え、刺激、感謝。
そのすべてを、これからの日常へつなげていくことが大切です。
「町田を世界へ」
今回の遠征で得た経験を、選手一人ひとりの成長、そしてアカデミー全体のさらなる発展につなげていけるよう、これからも日々の積み上げを続けていきます。
このような貴重な機会をいただいた皆さま、現地で温かく迎えてくださった関係者の皆さま、そして日頃より選手たちを支えてくださっている保護者の皆さまに、心より感謝申し上げます。















