【アカデミー】U-14 フランス遠征レポート|9日目
FRANCE TOUR REPORT
フランス遠征レポート
9日目|予選リーグ最終日
悔しさの中で見えた成長と、最後まで戦い抜く姿勢
FC町田ゼルビアジュニアユースU-14は、5月16日から27日にかけてフランス遠征を実施しています。
5月16日から21日までは、アカデミーパートナーシップを締結しているオリンピック・リヨンの施設をお借りし、チーム強化と大会に向けた調整を行いました。その後、リールへ移動し、バジューで開催される「Tournoi International U14 AS Baisieux」に参加しています。
本日は、遠征9日目の様子をお届けします。
9日目|予選リーグ残り3試合へ
大会3日目。
本日は、予選リーグの残り3試合が行われました。
選手たちは試合会場で朝食をとり、1試合目に向けて準備を進めました。大会期間中は、朝から夜まで会場で過ごす時間が長く、試合だけでなく、食事、待機、リカバリー、次戦への準備まで、すべてを現地の環境の中で行っています。
慣れないスケジュール、異なるサーフェス、強度の高い相手。
それでも選手たちは、一つひとつの経験を自分たちの力に変えながら、予選リーグ最終日に臨みました。
PSG戦|最後の一瞬まで諦めず、勝ち点1をつかむ
予選リーグ4試合目の相手は、パリ・サンジェルマン。
キックオフ直後、サイドの選手に突破を許すと、クロスから失点。開始早々に追いかける展開となりました。
ゼルビアは丁寧にパスをつなぎながら前進を試みますが、大事な局面で相手に引っかかってしまう場面が目立ちます。相手のスピード、長いリーチ、切り替えの速さに苦しみながらも、全員で粘り強く対応しました。
カウンターやセットプレーからピンチを招く時間帯もありましたが、GK下田一心選手の好セーブ、そしてフィールドプレーヤー全員の身体を張った守備で、何とか踏みとどまります。
すると、ペナルティーエリア内でボールを受けた串田颯斗選手が相手DFに倒され、PKを獲得。
これを佐野選手が落ち着いて決め、1-1の同点に追いつきます。
その後は互いに追加点を狙いにいく、オープンな展開となりました。
しかし30分、1本のロングボールから背後を取られ失点。試合終了間際に再びリードを許す、非常に苦しい状況となりました。
それでも、選手たちは最後まで諦めませんでした。
ラストプレー。
左サイドで齋藤選手のパスに抜け出した川島芯音選手が、左足でシュート。ボールがゴールネットを揺らすと同時に、試合終了のホイッスルが鳴りました。
2-2。
最後の最後までゴールを目指し続けた姿勢が、勝ち点1をもたらしました。
悔しさも残る試合でしたが、世界基準の相手に対して、最後まで戦い抜く力を示した一戦となりました。
試合終了後は、すぐに昼食へ。
選手たちは次の試合に向けて、短い時間の中で栄養をとり、再び準備を進めました。
Antwerp戦|終了間際の失点で味わった悔しさ
予選リーグ5試合目の相手は、ベルギーのRoyal Antwerp。
この試合では、いつも通り丁寧にボールをつないで前進していくことに加え、少し長めのボールも意識的に使いながら戦いました。
ただ、前進しようとする中で、自分たちのミスからカウンターを受ける構図はなかなか変えきれません。相手のカウンターには強烈なパワーがあり、一瞬の判断やボールの失い方が、そのままピンチにつながっていきます。
それでも選手たちは、身体を張って、ギリギリのところで防ぎ続けました。
一進一退の攻防が続き、どちらに転んでもおかしくない展開の中で、最後まで集中を切らさずに戦います。
しかし、30+1分。
ロングボールからセカンドボールを拾われ、スルーパスを通されて失点。直後に試合終了のホイッスルが鳴り、0-1での敗戦となりました。
終了間際の失点ということもあり、選手たちには大きなショックが見られました。
それでも大会は続きます。
落ち込んだままでは、次の試合に向かうことはできません。選手たちは空き時間の中で互いに話し合い、次の試合へ向けてもう一度気持ちを整えていきました。
Lens戦|自分たちのサッカーを信じて
予選リーグ最後の相手は、RC Lens。
もう一度、自分たちの良さを確認し、自分たちのサッカーを取り戻そうと臨んだ一戦でした。
試合開始から、ゼルビアはボールを握ります。
相手を見ながら良いポジションをとり、丁寧に前進。良い形から何度もゴール前に迫りました。
しかし、最後のところの精度を欠き、なかなか得点には結びつきません。
すると10分、13分と立て続けに失点。
良い入りを見せていただけに、非常に悔しい展開となりました。
それでも、ここでも選手たちは下を向きません。
16分、右サイドで相手のボールを奪った早川選手がドリブルで相手2人の間を突破。右足を振り抜くと、豪快なシュートがゴールに突き刺さり、1点差に迫ります。
1-2。
その後も、ゼルビアは自分たちのサッカーを信じてプレーし続けました。
攻撃でも守備でも、しっかりとオーガナイズしながら、丁寧にボールを動かし、何度もゴール前へ迫ります。
しかし、最後まで追加点を奪うことはできず、試合は1-2で終了しました。
結果としては悔しい敗戦となりましたが、これまでの反省を活かしながら、最後までゼルビアらしいサッカーを展開した選手たちの姿には、確かな成長が感じられました。
勝てなかった悔しさ。
通用した手応え。
あと一歩届かなかったもどかしさ。
そのすべてが、選手たちの中に残る一日となりました。
国際大会ならではの交流
試合終了後には、地元の子どもたちからサインや写真を求められる場面もありました。
言葉が通じなくても、身振り手振りで応え、笑顔でコミュニケーションを取る選手たち。
ピッチの上では真剣勝負を繰り広げながら、試合が終われば国や言葉を越えてつながる。そんな光景も、国際大会ならではの貴重な経験です。
サッカーを通じて生まれる交流は、勝敗とはまた違った形で、選手たちの心に残っていきます。
選手コメント
試合後、選手たちはそれぞれに悔しさと手応えを口にしていました。
早川薫選手は、PSG戦の開始早々に自身のサイドから失点を許した場面を振り返り、自分の弱さであり改善点だと話しました。一方で、攻撃時には相手の重心をずらして前に入るプレーには手応えを感じていました。ただ、日本とは違い、前に入った後でも相手の足が伸びてきたり、ファールで止められたりする場面があり、思い通りにプレーできない難しさも感じていました。Lens戦でゴールを決めたことには喜びを感じつつも、試合に勝てなかった悔しさから、もっと得点を取ってチームを勝たせたいと振り返りました。
上野颯斗選手は、体格が大きくスピードのある相手との対戦の中で、ボールを持った時に足が伸びてくる感覚が日本とは違うと感じていました。その一方で、間合いに気をつけてドリブルをすることで、相手が足を出してきたタイミングで入れ替われることにも気づいたと話しました。抜いてしまえば追いかけてこない場面もあり、明日の試合ではその感覚を活かしながら、より積極的に仕掛けてシュートまで持ち込みたいと語りました。
海野湊大選手は、球際を強く行くこと、気持ちを切らさずに自分たちのサッカーを続けることで、ヨーロッパのクラブにも十分に戦えると感じていました。結果は1分2敗となりましたが、自分たちのサッカーが通用した時間帯があったことも実感しています。また、スピードやフィジカルに優れたFWへの対応も、試合を重ねるごとに慣れてきていると話しました。相手にボールを触らせる前に強く行くこと、縦に仕掛けられた時にはボールを奪いにいくだけでなく身体を当てることの重要性を学び、明日は勝ってみんなで喜び合って終わりたいと語りました。
3名のコメントからは、結果に対する悔しさだけではなく、試合の中で確かに得た気づきが伝わってきます。
相手の足の長さ。
球際の強さ。
一瞬の隙を逃さない迫力。
そして、その中でも自分たちの良さを出そうとする姿勢。
勝てなかったからこそ、見えたものがあります。
通用したからこそ、もっと上を目指したくなるものがあります。
大会最終日へ
明日は大会最終日。
13〜16位決定戦に臨みます。
残り2試合。
そして、このフランス遠征も、帰路を含めて残すところあとわずかとなりました。
これまでの反省、成功、経験、感情。
そのすべてを力に変えて、最後までゼルビアらしく戦い抜きます。
















