○試合後の記者会見:相馬直樹監督
–まずは試合の総括をお願い致します。
「まずは朝から曇りというか、雨もパラつく天候となりましたが、久しぶりにホームに帰ってくる中で、バスの入りから出迎えていただき、ファン・サポーターの皆様には素晴らしい雰囲気を作っていただきました。まずはありがとうございますとお伝えしたいと思います。今日のゲームはホームの力で勝った部分は大きかったと思います。本当にありがとうございます。
ゲームの方ですが、福岡さんが3バックでくることは想定していなかったことも含めて、我々への対策として、引き込んでカウンターを仕掛ける形やサイドを使おうという意図をものすごく強く感じる相手の出方でした。ただ一つ一つの球際やボールを握れる場面でしっかりと収めて、ボールを握ること、ボールを運ぶこともかなりできたことで相手の狙いもあったと思いますが、そこまで出させずにゲームを運べたんじゃないかなと思っています。ただいつもの我々らしくサイドからゴール前に入り込む形があっても前半はなかなかシュートまで持ち込む形が少なかったです。やはり最後の場面はやらせてくれないなと感じながらの前半は0-0でした。
後半もお互いにやることは変わりませんでしたが、前半にもドゥドゥ選手に合わせられる形がありました。後半も輪湖選手からの1本のピンポイントクロスで失点をしました。前半を終えて、後半も1本は似たような形でやられるかなと思っていましたし、そもそもクオリティーのあるチームですから、もっとボールに寄せなければならない場面がありました。ただそういう場面が出てしまったことで、もう取るしかないという状況になりました。
我々が前に圧力をかけた中で、選手たちがしっかりとその力を出してくれたかなと思っています。その中で入れるボールや、フィニッシュする場面が合った素晴らしいゴールが生まれました。ここまでは攻めていても点が入らないという展開がある中で、今日はホームだからこそできたことだと思いますし、連戦の中で選手たちが連戦を言い訳にせずに、うまくこなすのではなく、全力をぶつけてくれたことで勝ち切ったことが大きいかなと思っています。ここまでの39試合ですべてを出し切れたわけではないですが、こういう試合ができて初めて勝ち点を取れるものですし、選手たちが自らやるべきことをやっていくことで勝ち点3を取れました。
アウェイの4連戦がありましたが、やや足踏みと言われる状況でしたし、ともすれば連戦を言い訳にするケースもあったのかもしれません。それをエクスキューズとせずに、実際に勝ち点3を取ってくれた選手たちに本当に感謝したいなと思っています。
ただこれですべてが終わったわけではありません。アウェイゲームとホームゲームを一つずつ含む、残り2試合。一つでも上の順位に行けるように、選手たちとまた良い準備をしていきたいと思います」
–1人目の選手交代まである程度引っ張りましたが、先に取られたあと、2人選手交代をしました。彼らが実際のゴールに絡みましたが、そこまで選手交代を引っ張った理由と、代えたことでどんなことを期待していたのでしょうか?
「全体の試合の流れとしては、そこまで悪かったとは思っていません。ただ最後、点を取りに行くためにはもう一手を打たないといけないなと感じていました。そういう中で先に取られてしまったので、決断はしやすかったです。ただ2点を取ることは簡単ではないと思っていましたが、そこはすごくパワーを出してくれましたし、思い出してみても逆転する空気はあったと思っています。全員が信じて戦ったこと、そしてファン・サポーターの作り出す雰囲気が逆転への機運を作ったとあらためて思います」
–今日の結果を受けて、当初のシーズン目標である6位以内が確定しました。まだ残り試合がある段階ですが、このことについて、どう思われていますか?また、現実的に優勝が狙える位置にいますが、そのことについてもコメントをいただけますか。
「優勝と思っていますが、これまでもそうだったように、謙虚に一つ一つ目の前のことをやってきました。また6位以内が確定したことは、今知りました。それぐらい順位のことは気にしていません。あと2つ。選手たちがすべてを出し切って終わること。すべてを出し切る試合をしてくれれば、僕としてはこんなにうれしいことはありません。そうしたら良いことがついてくるかなと思っています。まずは次のアウェイでの愛媛戦で全力を尽くしたいです」
以上
○アビスパ福岡:井原正巳監督 会見要旨
「まずは最初に町田さんにおめでとうとお伝えしたいと思います。また多くの福岡サポーターが駆けつけてくださり、アウェイの中でも素晴らしい空気を作ってくださいました。その雰囲気の中で勝ち点3を取りに行ったわけですが、残念な結果になって申し訳なく思っています。
町田さんはもともと、全員がアグレッシブにやるべきことをシンプルにブレずにやってくるチームですし、その中でセカンドボール争いが大事で、我慢比べになると思っていました。なんとか粘り強く戦い、先制点を取れたのですが、そのあとに同点に追いつかれるのが早かったかなと思っています。それからセットプレーは町田さんのストロングポイントですが、それを守り切れずにひっくり返されてしまいました。
ただ選手たちは90分間、走ってくれましたし、またサポーターのために勝ち点3を取りたいという想いでも走ってくれました。町田さんの我慢強い、ブレずにやれることを一体となってやってくるチームに、そしてそのサッカーに我々が力を出し切れなかったです。
これで優勝という目標は達成できなくなりましたが、昇格の可能性はありますので、それに向かって、チームが頭を下げずに、残り2戦で自分たちの力をしっかりと出せるように準備をしていきたいと思っています」
以上
▽選手コメント
○平戸太貴選手
–まずは1点目のアシストの場面から振り返ってください。
「(中島)裕希さんが見えていましたし、ニアに出してもファーに出しても決めてくれると信じていました」
–続いて2点目のアシストの場面を振り返ってください。
「相手がゾーンだったので、相手を下げさせて空いたスペースにドリアン バブンスキーがうまく入ってきてくれました。狙い通りのボールが蹴れました。ドリアンはヘディングがうまいので、よく決めてくれましたね」
–今日の結果で当初のシーズン目標である6位以内は達成しました。それについてはどう思っていますか?
「6位以内を目標に掲げていましたが、優勝を狙える位置にきてからはチームとしては優勝を狙っていこうという話はしています。プレーオフ圏内ではなく、一番上を目指して、残り2試合を戦っていきたいです」
○中島裕希選手
–同点ゴールは見事でしたが、前半にもチャンスがありましたね。
「前半の決定機は決められるものでした。そのあとに福岡にもクロスからチャンスがあって、今日はこういう形で入るのかなと思っていましたが、先に福岡に決められてしまいました。ただ先に取られても焦れずに勝ち切れて良かったです」
–前節の讃岐戦は途中出場で今日は試合開始から相当アグレッシブな姿勢で戦っていましたね。
「チーム全体で最初から前にプレッシャーをかけてボールを奪いに行こうというミーティングでの話や声がけがあったので、3連戦の最後で前へ行く姿勢を出し続けることができました」
–先に取られても、すぐに追いついて勝ち越すことができるのは、それがチームの強さではないですか?
「それはたまたまです。良い流れであるときに取れるようにしないといけません。サッカーは何が起こるか分からないのです。ただやるべきことをやったからこそ、勝利をつかめたんだと思います」
○ドリアン バブンスキー選手
–貴重な決勝点となりました。まずはゴールシーンを振り返ってください。
「平戸選手はどんな試合でも良いクロスボールを上げてくれますが、良い位置に入ってゴールできたと思います」
–ロアッソ熊本戦以来、久しぶりのゴールとなりました。ゴールの喜びはいかがでしょうか?
「ゴールできたことは非常にうれしいですし、試合に出たときは常にゴールを狙っている気持ちではいました。すぐに次の結果を出したいと思います」
–試合の出番がない中でコツコツと練習を続けるのは簡単なことではないですが、なぜそれを続けられるのでしょうか?
「チームメートの支えがあってこそです。ロメロ フランクとは言葉が通じ合いますし、このゴールはチームのみんなで取ったゴールだと思っています。これを次につなげて、サブメンバーではなく、スタメンで試合に出られるように、モチベーション高くやっていくことは可能だと思います」
以上