サッカーのルール

サッカーは、19世紀イングランドで生まれ、世界中にもっとも広まっている球技の一つであり、身体の手以外を使って1つのボールを奪い合い、相手よりも多くの得点(ゴール)を競い合う、2チームによる対戦形式のチーム競技です。人数は11名で構成され、1名(ゴールキーパー:GK)のみ決められたエリア内で、手の使用が認められています。

サッカーのポジション紹介

【フォワード/FW】
相手ゴールに一番近い場所に位置し、得点をとることが期待されるているポジションで通称「トップ」と呼ばれています。特にシュートをよく打ち、多くの得点を狙う選手は「ストライカー(点取り屋)」と呼ばれています。

【ミッドフィルダー/MF】
フィールドの中央周辺で攻撃と守備の両方を担当し試合をコントロールするポジションで通称「ハーフ」と呼ばれています。区分けとして、トップ下(FWのすぐ後ろに位置し、アシストや自らシュートを打つなど、得点することに強く関わる)やボランチ(DFの前で相手に容易に攻撃をさせないようにしたり、ボールを奪い攻撃の起点になるなど、試合自体をコントロールする)、アンカー(DFの前でボールを奪うことを主な役割とする)などがあります。

【ディフェンダー/DF】
フィールドプレーヤーの最後尾に位置し、主に守備を担当するポジションです。相手FWからボールを奪ったりすることが期待されるポジションで通称「バック」と呼ばれています。真ん中のセンターバック(CB)と外側のサイドバック(SB)とに分かれ、特にサイドバックは守備から攻撃に切り替わった時には即座にそのサイドを駆け上がり、攻撃に参加することも期待されるポジションです。

【ゴールキーパー/GK】
決められたエリア内で唯一、手の使用が認められているポジションで、チームの守護神としての役割を担います。また、ゴールを守ることだけでなく、昨今ではパスの配給やDFが相手に抜かれてしまった時のカバーリングなど、多くのことが求められるようになっています。

ピッチや競技者、審判のルール

【フィールド、ゴール】
・Jリーグのフィールドは縦105m×横68mの全面芝生のピッチで行われます。
・サッカーゴールの大きさは、幅7.32m(8ヤード)×高さ2.44m(8フィート)です。
・フィールドの中央に半径9.15m(10ヤード)のセンターサークル(試合開始時に相手が入ってはいけないエリア)があり、ゴールの前にペナルティーエリア(ゴールキーパーが手を使う事ができるエリア)があります。

【競技者の用具】
選手が身に着けなければならない用具は、「チームユニフォーム(シャツ・パンツ・ストッキング)」「靴(スパイク)」「すね当て」です。また、両チームおよび主審、副審と色が同色にならないように且つ、フィールドプレイヤーとゴールキーパーの色が同色にならないように、予め複数のユニフォームを準備しています。自分自身または他の競技者にとって危険な用具(ネックレス、指輪、ブレスレット、イヤリング等)の装着は厳しく禁止されています。

【試合時間】
Jリーグでは90分(前半45分、後半45分)で試合が行われ、空費された時間(アディショナルタイム)がある場合は、その分の時間が前半、後半それぞれに追加されます。前半後半のインターバル(ハーフタイム)は、15分以内となっています。

【選手交代】
J1、J2、J3では、ベンチに7名まで交代要員を置くことができ、その中から最大3名まで交代することが出来ます。一度交代した選手は、再び試合に出場することは出来ません。

【審判(レフェリー)】
サッカーの試合は、主審1名と副審2名、第4の審判1名の4名体制で行われています。主審はピッチ内でボールの近くから確認をし、副審2名はライン沿いから確認をします。第4の審判は、選手交代やアディショナルタイム表示等を行います。
また新たな取り組みとして、⼀部の試合においては追加副審2名が加わった6名体制で⾏われる試合もあります。追加副審は両ゴールラインのゴール付近に1名ずつ配置され、得点の⾒極め確認を⾼めると共に、ペナルティエリア内のプレーにおいても、より正確な判定を⾏うことを⽬的としています。

【リーグ戦】
Jリーグでは、90分の試合終了後の結果は「勝ち」「引き分け」「負け」に分かれます。年間を通じて差をつけるために、勝ち点制度を導入しおり「勝ち=3点」「引き分け=1点」「負け=0点」が加点されます。各クラブがホーム&アウェイ方式による2回戦総当たりで戦い、リーグ戦が終了した時点で、勝点合計の多いチームを上位とし、順位が決定します。
※1981年にイングランド・リーグで勝利へのインセンティブを高め、攻撃力の向上を狙い、勝ち=3点、引分け=1点への変更が実施されました。この勝ち点制度は1994年にFIFA(国際サッカー連盟)が承認し、サッカーの世界標準となっています。

競技ルール

【フリーキック(FK)】
反則があった地点からボールを蹴って再開することをフリーキックと言います。フリーキックには直接フリーキック(直接ゴールをとれる)と間接フリーキック(誰かが触らないとゴールをとれない)の2つあります。尚、相手選手は9.15m(10ヤード)ボールから離れなければなりません。
※主審が片腕を頭上に上げているときが、間接フリーキックの合図です。

【ペナルティーキック(PK)】
ペナルティエリア内で反則を犯した場合、相手チームにペナルティーキックが与えられます。ボールをペナルティーマーク(ゴールから11m離れた場所)から蹴って再開します。GKはボールが蹴られるまで、キッカーに面して、両ゴールポストの間のゴールライン上にいなければなりません。尚、キッカーとGK以外の選手は、再開されるまでペナルティエリアの外、もしくはペナルティーマークから9.15m(10ヤード)以上離れた位置にいなければなりません。

【オフサイド】
サッカーは17個のルールしかない極めて分かりやすく単純なスポーツですが、その中でも特に理解が難しいとされているのがオフサイドです。相手選手(キーパーを除く)の最後尾(ディフェンスの最終ライン)がオフサイドラインとなります。味方からパスが出された瞬間に、このラインより相手ゴール寄りで受けると反則となるルールです。簡単に説明をすると「待ち伏せ禁止」というルールです。
※その場所にいること自体は反則ではありません。

【スローイン】
スローインは、ボールの全体がピッチの横のライン(タッチライン)を越えたとき、最後にボールを触れた競技者の相手競技者に与えられます。ボールが出た地点から、両足を地面につけて両手でボールを持ち、頭の後方から頭上を通してボールを投げ入れます。
※上記が確認できない場合、反則となり相手チームのボールからスローインで再開します。 ゴールキーパー以外のフィールドプレーヤーが唯一手でプレーできます。

【ゴールキック(GK)】
ゴールキックは、最後に攻撃側の選手が触れたボールがゴールラインを越えた場合に、相手チームに与えられます。ゴールから5.5mの位置に記されているゴールエリア内から蹴って再開します。
※ペナルティーエリアからボールが出なかった場合は、やり直しとなります。

【コーナーキック(CK)】
コーナーキックは、最後に守備側の選手が触れたボールがゴールラインを越えた場合に、相手チームに与えられます。ボールは、ゴールラインを超えた地点にもっとも近いコーナーから再開します。相手選手は9.15m(10ヤード)ボールから離れなければなりません。

【警告・退場】
『警告(イエローカード)となる反則』
・反スポーツ的行為
・言葉または行動による異議
・繰り返し競技規則に違反する
・プレーの再開を遅らせる
・コーナーキック、フリーキックまたはスローインでプレーが再開されるときに既定の距離を守らない
・主審の承認を得ず、フィールドに入る、または復帰する
・主審の承諾を得ず、意図的にフィールドから離れる
など
※Jリーグではリーグ戦(J1、J2、J3)においては累積4回の警告で次の試合への出場が停止となります

『退場(レッドカード)となる反則』
・著しく不正なファウルプレー
・乱暴な行為
・相手競技者またはその他の者につばを吐く
・意図的にボールを手または腕で扱い、相手チームの得点または決定的な得点の機会を阻止する
・フリーキックまたはペナルティーキックとなる反則で、ゴールに向かっている相手競技者の決定的な得点の機会を阻止する
・攻撃的な、侮辱的な、または下品な発言や身振りをする
・同じ試合の中で二つ目の警告(イエローカード)を受ける