2010 JFL

05月16日(日) 14:00 KICK OFF 町田市立陸上競技場
試合終了
FC町田ゼルビア
5
3 前半 0
2 後半 1
1
流通経済大学FC
ゴール
前半2分:木島

前半40分:太田

前半45分:川邊

後半25分:星

後半43分:山腰
スターティングメンバー
GK 22 吉田 宗弘
DF 3 藤田 泰成
DF 24 川邊 裕紀
DF 5 深津 康太
DF 16 斉藤 広野
MF 28 星 大輔
MF 15 柳崎 祥兵 (Cap.)
MF 6 太田 康介
MF 20 半田 武嗣
FW 7 勝又 慶典
FW 33 木島 良輔
ベンチスタート
1 修行 智仁
2 津田 和樹
4 雑賀 友洋
14 大前 博行
13 飯塚 亮
26 北井 佑季
9 山腰 泰博
チーム監督
選手交代
▽交代

後半9分:勝又→山腰

後半29分:星→北井

後半30分木島→大前



▽警告

後半12分:深津
警告
退場
データ
FK -
CK -
PK -
シュート -
警告/退場 - / -
ゴール
後半14分:早稲田
スターティングメンバー
GK 21 高宮 大輔
DF 5 佐藤 卓斗
DF 16 高塚 捺生
DF 28 津波 明
DF 3 出原 弘毅 (Cap.)
MF 11 中山 雄登
MF 30 水木 将人
MF 6 名雪 遼平
MF 29 中美 慶哉
FW 9 早稲田 昂平
FW 27 久保 武大
ベンチスタート
22 原田 祐輔
2 田向 泰輝
38 中津川 翔太
13 鈴木 玲央
37 福井 快
20 佐藤 亮太
23 柿崎 弘樹
チーム監督
選手交代
▽交代

後半14分:久保→柿崎

後半22分早稲田→福井

後半40分:中山→鈴木



▽警告

前半35分:中美
警告
退場
データ
FK -
CK -
PK -
シュート -
警告/退場 - / -
試合終了
FC町田ゼルビア
5
3 前半 0
2 後半 1
1
流通経済大学FC
試合経過
怒濤の攻撃で5得点快勝ホームで連敗脱出

 JFL前期第11節、FC町田ゼルビアはホーム・町田市立陸上競技場で流通経済大学FCと対戦し、5-1で勝利をおさめた。

 ここまで2連敗中のゼルビア。前期第2節での今季初勝利から7連勝を続けていたが、ここに来て苦戦を強いられていた。

 Jリーグ昇格へ向けて、3連敗は絶対に避けたいところ。「このチームになって初めて迎えた『苦しい時間』。自分たちの力で乗り越えるしかないが、それにはサポーターの力は必要不可欠。次はホームなので、一緒に戦ってほしい」という相馬監督の発言にも、『ホームで仕切り直したい』という想いが感じられた。

 結局、試合は5-1と快勝。3点差がついた後半にセットプレーから1失点を許したことは反省材料だが、危なげない戦いぶりで連敗をストップした。前節は負傷欠場したFW木島も先発復帰。開始早々の2分に早速先取点を奪うなど、さすがの活躍を見せた。チームとしても、ここまでチームの好調の要因となってきた、攻守の切り替えの早さ、前線からボールを奪いにかかるアグレッシブな守備が戻って来た。

 上向きのチーム状態で、次節の「首位攻防戦」ガイナーレ鳥取との対決を迎えることとなった。



開始2分で木島の先制ゴール 3点リードで前半を折り返す

「2連敗。もう同じ失敗を繰り返す訳には行かなかった。ましてや、今日の相手は、まだ若い学生の選手を中心としたチーム。勝ち点3以外は許されない状況だった。結果的に大差がついたが、自分たちが今季目標としているものを考えれば、この結果は妥当だと思うし、むしろ、これは相手には悪い言い方だけど、1失点したことを『恥』と感じないといけないと思う。プロの誇りっていうのはそういうものだし、俺たちが今季目指しているのはまさにそのプロのリーグなわけだから」。

 試合後の木島の談話に、まさに、この試合に対するチーム全体の気持ちが表れていた。



 試合開始と同時に、ゼルビアが流通経済大学FCを圧倒した。開始直後に、ペナルティエリア内にMF星が侵入しファーストシュート。さらに、直後の2分には、ワクをそれたMF太田のミドルシュートにFW勝又が反応し、再びシュート。これは相手GKが辛うじて弾いたが、そのボールをFW木島がすかさず詰めて早々と先制点を奪った。

 2連敗で迎えたこの試合。初黒星を喫した前期第9節では、前半に退場者を出す中での苦しい戦いだった。続く前節は、前半に立て続けに失点し、その後は相手を圧倒するものの一歩及ばなかった。まさに「俺たちの力はこんなものじゃない!」と言わんばかりの、気迫のこもった攻撃を見せた。

 さらに、その後もゼルビアの攻勢が続く。前半10分には、ハーフウェーライン付近でボールを受けたFW勝又が、胸を使ってFW木島にボールを託すと、すかさず木島が勝又へリターンパス。快速を飛ばして右サイドを突破した勝又がサイドをえぐって中央へクロスを送ると、そのボールに飛び込んだ木島がシュートを狙ったが、これは惜しくも相手DFの身体に当たりゴールならず。ツートップの抜群のコンビネーションで、相手DF陣を切り裂いた。

 前半28分、相手DFとMFの間にポジションをとり、フリーでボールを受けたFW木島が反転すると、左サイドで相手マークを引き離す動きを見せていたFW勝又へ左足の正確なロングパス。胸でボールを止めたFW勝又が相手DFと交錯すると、すかさずフォローに入ったMF星がドリブルで突破し、ペナルティエリア内からシュート! しかし、これは相手GKのファインセーブによりゴールならず。

 追加点は、前半40分に生まれた。右サイドの好位置でフリーキックを獲得すると、素早いリスタートからMF半田が右サイド深くまでドリブル突破。半田からの鋭いクロスに飛び込んだMF太田がヘディングでゴールに押し込み追加点を奪った。さらに、前半45分には、左サイドのフリーキックから、星のクロスにDF川邊が頭で合わせて3点目をうばった。

 「多少、研究されていたのかも知れない(相馬監督)」という、DFの背後を狙ったロングパスから、時折、流経大にチャンスを作られるものの、そこはGK吉田のファインセーブで失点を阻止。試合の主導権を掴み、3点差をつけた状態で、前半を折り返した。



1点を失うものの、FW山腰が嬉しい今季初ゴール

 後半開始直後は、もう攻めるしかない流通経済大学FCが反撃を見せた。ロングボールと、その跳ね返りのセカンドボールを狙った積極的な押し上げで、ゼルビア陣内に攻め込んだ。

 後半12分には、流経大が右サイドの好位置でフリーキックを獲得。ファーポストへ正確なクロスを送ると。そのボールを流経大の出原がヘディングシュート。これは、ポストを叩いたが、こぼれ球に反応したFW早稲田が押し込み1点を返されてしまった。

 3点差がついていたこともあり、後半はどこか迫力を欠くプレーを見せていたゼルビア。しかし、1点を返されると、再び積極的に流経大ゴールに襲いかかった。さらに、相馬監督は、疲れがみえたFW勝又に代えてFW山腰を投入。再び点差をつけるべく、攻撃的な選手を投入した。

 後半25分、前線で相手DFに身体を預けて巧みにボールをキープしたFW木島が、右サイドを駆け上がったMF星へパス。ペナルティエリア内でパスを受けた星が右足を振り抜き、ゴール左隅に突き刺した。すかさず追加点を奪い流通大を突き放した。

 さらに、後半34分には、この日1得点2アシストのMF星を下げて、前節Honda戦で鋭いドリブル突破を見せたMF北井を投入。攻撃的な選手をさらに投入して、攻勢を続けた。

 後半42分、MF半田がペナルティエリア外から、狙いすましたミドルシュート。相手GKがボールを弾くと、そのボールをFW山腰が身体ごとゴールに押し込んだ。FW山腰は嬉しい今季初ゴール。体調不良による途中離脱から帰ってきた頼もしいストライカーが、試合を決定づける5得点目を奪った。

 試合終了間際には、MF柳崎、北井も決定機を迎えるものの、これは惜しくもゴールには結びつかず試合は5-1のまま終了。連敗から脱出すべく、試合開始序盤から怒濤の攻撃を見せたゼルビアが流通経済大学FCを圧倒した。

 この日の勝利で2位をキープ。鳥取も勝利したため順位は変わらないが、勝ち点2差のまま、敵地での首位攻防戦を迎えることとなった。

 

 試合後、木島はこう続けた。

 「次節は、首位の鳥取との対戦。まだリーグは序盤だし、もちろん、34試合あるリーグ戦の1試合に過ぎないが、勝つのと負けるのでは大きな差がある試合だということもわかっている。鳥取さんには悪いけど、初めての『土』は俺たちがつけたいと思う」。
【相馬直樹監督 試合後の談話】
ーー今日の試合の感想は?
 連敗していた中、ホーム野津田の試合で勝ててホッとしている。立ち上がりは、相手の出足が早くピンチもあったが、早い時間帯で先取点が取れてチームが落ち着いた。
 後半に1点返されたことは良くなかったが、山腰が今シーズン初ゴールをとれたことはチームにとっても、山腰自身にとっても良かった。

ーー2連敗していた中で、どのように修正したのか?
 ゼルビアの戦い方を研究し、準備してきていると感じる場面が徐々に増えて来た。今日も、相手がDFラインのウラを狙うボールを多用し、背後を狙って来たが、選手たちが集中を高く保って対応してくれた。

ーー試合序盤は、ゼルビアもロングボールを蹴る回数が多かったが、これは監督の指示なのか? また、指示であれば、それはピッチコンディションを考慮してのものなのか?
 「ロングパスをDFラインウラに放り込め」という指示は出していない。ピッチや相手チームの状態など観察し、相手の背後を突くロングパスが有効ということを選手たちが自主的に判断しプレーしてくれた。

ーー次節は首位のガイナーレ鳥取との対戦だが意気込みは?
 常に目の前の勝ち点3をとることしか考えていないので、ガイナーレ鳥取の情報は失点が少ないチームということくらいしかわからない。今日から、ガイナーレ鳥取戦に集中して準備していきたい。
 とにかく、どの試合でも、ゼルビアのサッカーが90分を通してできることが重要だと思っている。

ーーサポーターメッセージを
 皆さんの声援もあり、連敗を止めることができました。再び連勝街道に乗り、加速していくためにはサポーターの皆さんの力が必要です。次節以降もゼルビアに力を注入してください。

【太田選手の試合後のコメント】
ーー今日の試合の感想は?
 2連敗というチームが初めて苦しい状況で迎えたホームゲーム。勝利することだけを考えていた。その試合で勝ち点3を得て、連敗を止められることができて本当に良かった。
 ただ、僕たちは今の段階で何も勝ち得ていない。現状に満足することなく、1勝1勝積み重ねて、Jリーグ昇格を決めたい。

ーー大事な2点目を決めた感想は?
 前のホームゲーム(5月2日 vs FC琉球)で決定機を決めることができなくて、すごく悔しい思いをした。「自分がゴールを決めていれば」と責任を感じていた。今日の試合でも点を取る直前に決定機を2度外していたおり、絶対にゴールを決めたいと考えていたので、チームに貢献できて良かった。野津田では初ゴール。やっぱり、格別ですね。

【山腰選手の試合後のコメント】
ーー今シーズン初ゴールを決めた感想は?
 ここまでゴールを取れていなかったことで、チームに迷惑をかけていたし、今までFWととしての責任が果たせていなかったことが辛かった。今日の今季初ゴールは素直に嬉しく、ホッとしている。次節以降でもゴールが決めれるように、良い準備をしたい。

ーーサポーターに一言お願いします
 連敗を止め、ホームで勝つことができ、なおかつ、僕自身も今季初ゴールを野津田で決めることができて、良かったです。それも、皆さんの「声」が僕たちに力を与えくれたおかげです。この先、次節の鳥取戦を含め、Jリーグ昇格に向けて苦しい試合が続いていくと思いますが、僕たちを今後もサポートしてJリーグに導いてください。