第95回天皇杯全日本サッカー選手権大会

09月09日(水) 19:00 KICK OFF 名古屋市港サッカー場
試合終了
FC町田ゼルビア
1
0 - 0
1 - 0
0
名古屋グランパス
ゴール
90'+3 鈴木 孝司
スターティングメンバー
GK 1 内藤 圭佑
DF 2 星野 悟
DF 3 ペ デウォン
DF 15 増田 繁人
DF 19 松本 怜大
MF 4 平 智広
MF 39 重松 健太郎
MF 18 宮崎 泰右
MF 20 松下 純土
FW 23 戸島 章
FW 9 鈴木 孝司
ベンチスタート
GK 22 島崎 恭平
DF 10 土岐田 洸平
DF 40 加倉井 拓弥
MF 8 遠藤 敬佑
MF 29 森村 昂太
FW 27 サビア
FW 38 久木野 聡
チーム監督
選手交代
57' 戸島 章 → 久木野 聡
78' 宮崎 泰右 → 森村 昂太
86' 重松 健太郎 → サビア
警告
79' 重松 健太郎
81' 増田 繁人
退場
データ
FK -
CK -
PK -
シュート -
警告/退場 - / -
ゴール
スターティングメンバー
GK 30 野村 政孝
DF 3 牟田 雄祐
DF 2 竹内 彬
DF 5 大武 峻
MF 14 田鍋 陵太
MF 25 望月 嶺臣
MF 26 森 勇人
MF 35 田中 輝希
FW 22 小屋松 知哉
FW 27 杉森 考起
FW 32 川又 堅碁
ベンチスタート
GK 21 西村 弘司
DF 24 ハーフナー ニッキ
DF 29 佐藤 和樹
MF 7 田口 泰士
MF 8 ダニルソン
MF 20 矢田  旭
FW 19 矢野 貴章
チーム監督
選手交代
46' 森 勇人 → ダニルソン
46' 杉森 考起 → 田口 泰士
54' 小屋松 知哉 → 矢野 貴章
警告
57' 田口 泰士
91' ダニルソン
退場
データ
FK -
CK -
PK -
シュート -
警告/退場 - / -
試合終了
FC町田ゼルビア
1
0 - 0
1 - 0
0
名古屋グランパス
試合経過
▽フォトギャラリー

https://www.zelvia.co.jp/news/news-65248/
○試合後の記者会見:相馬直樹監督

--まずは試合の感想をお願いいたします。
「平日の台風という天候の影響もある中、たくさんのサポーターの方々に我々のたくさんの後押しをしていただきました。ここまで駆け付けていただいて、勝利を得られることができましたが、サポーターの力が大きかったと思っております。まずはお礼を申し上げたいと思います。ゲームのほうは我々はJ3というカテゴリーにいる中で、J1の名古屋さんにチャレンジする、向かっていくという姿勢を、選手たちには出してほしいと送り出しました。また、この場にいられることへの感謝の気持ちを持って楽しんでほしいと話しました。実際にそれを選手たちは多くのプレーで体現してくれたと思います。ただ残念ながら点が入らないところは、リーグ戦で苦しんでいる部分です。点を取るという部分で決め切ることができなかったのは残念ですが、もしかしたら先に取っていたら、我々が守りに入ってしまう展開となり、押し込まれることもあったと思います。0-0で推移したことも含めて、そういう運を呼び込んだのは選手たちが最後まで何度もゴール前にチャレンジしたものを何度もはね返されても、ゴール前に進入し続けたチャレンジやスピリットが、運を呼び込んで勝利を呼び寄せてくれたと思っています。選手たちには感謝したいと思います。ただ、すぐにリーグ戦が続きますので、そこに向けて非常に勢いが付く結果になったと思いますし、リーグ戦にも活かせるようにしていきたいと思っております」

--前半にあれだけチャンスがあって、なかなか決め切れない中、雰囲気も悪くなりがちなハーフタイムだったと思います。ハーフタイムにはどんな指示を出したのでしょうか? また名古屋が後半にダニルソン選手や田口選手を投入してきましたが、それに対する対応はいかがでしたか?
「まずゲームに入る前に我々がイライラする立場ではないよ、たとえ点が取れなくても、うまくいかなくても、格上の相手をイライラさせることが必要だよと話していました。良い形を作っても点を取れない状況は想定内だよと話しました。これをしっかりと続けていくこと、思い切りも大事だけど、最後に落ち着きを持ってプレーすることと、そういった話をしました。ダニルソン、田口が(後半のスタートから)入ってくることは先に分かりましたので(先発した)2人のボランチと比べると重さはあるけど、けが明けの部分もあったので、運動量としては相手よりもボールを拾うチャンスはあることや、彼らが前に入ってきてプレーする時間を作らせないようにという話をしました」

--前半から中盤を制圧していたように見えたのですが、その要因は何だったのでしょうか?
「今日はここまで(名古屋の)メンバーが代わるとは思っていませんでしたが、どちらかというと少し間延びをするというか、距離のあるサッカーをしているとスカウティングしていました。名古屋には闘莉王選手や個の力のある選手もいましたから、一人ひとりの距離やエリアが広い中で試合をしているチームで、メンバーが代わった中でも同じようなサッカーをしてくるだろうと選手たちには事前に話していました。それに対して我々はコンパクトにどこまでプレーできるか、それが重要だと話していました。これがワイド(陣形が広がってしまうと)になってしまうと個の力ではがされてしまうよと事前に話している中で、今日の試合はコンパクトさをある程度、維持できたと思います。実際に(セカンド)ボールを拾えたことも大きかったのではと思っています」

--いわゆるジャイアントキリングが起こり得る状況だったと思いますが、分析する中で名古屋の気持ちのスキなどを感じる部分はありましたか?
「3日前にかなりショックな負け方(ナビスコカップ準々決勝・G大阪戦でPK戦により敗退)をしていたことはテレビで見ていましたし、ACL出場などを考慮した場合、天皇杯を取るしかないという状況の名古屋が、無理やり120分やった中で、フルメンバーで来るのか、若い選手で来るのか、どっちだろうかと予測をしていました。どちらでも対応しないといけないとも思っていました。先ほど申しましたとおり、疲れていた選手たち(G大阪戦に出たメンバー)であれば当然、我々のほうが少し運動量では分があるかなと、コンパクトさを武器に戦えるんじゃないかと思っていました。若い選手(中心のメンバー構成)であれば運動量は増えるかもしれませんが、我々の戦い方で通用するんじゃないかと思っていました。自分自身も、現役時代に下のカテゴリーのチームに負けたこともありますし、油断しているつもりはまったくないですが、少なからず油断はあったのかもしれません。やはり難しさは伴うものなんじゃないかなと思っております」

--名古屋に勝った喜びと、2012年以来の3回戦進出となりましたが、次のラウンドに向けてのコメントをお願いいたします。
「今日の他会場の結果は分かりませんが、選手たちにも(今大会は)今日までJ1のチームを倒したチームがなかったので、今年のそういう(J1を倒す初めての)チームになろうと送り出しましたし、それを実現できたことをうれしく思っています。次は福岡戦でリーグ戦の日程は厳しくなりますが、終わったあとの選手たちの顔を見ても、自信とエネルギーを感じましたし、また次もそういう顔を見られるように準備したいと思います」

--李漢宰選手、深津康太選手、髙原寿康選手らベテラン勢を温存するというのは、これまでの天皇杯の流れを継続してきたと思いますが、今回はそれに加えて鈴木崇文選手もメンバー外となりました。その決断に至った経緯はこれまでの流れを継続したのか、それともここまで天皇杯を勝ち上がってきたチームに対する自信があったのでしょうか?
「それは両方ですね。西野さんは(早稲田大学の)先輩なので、そんな言い方はできませんが、やっている(名古屋の)選手たちは、自分たちでしかけられなかったり、ボールを失うことを怖がったりと、そういうシチュエーションだと思っていました。前回もそうですが、天皇杯はリーグ戦でチャンスがない選手たちもたくましい戦いをしてくれて、チームの狙いも表現できると感じていましたし、この選手たちで戦い抜ける、十分に勝ち抜けるという手ごたえがあって、今回のメンバーを選ぶことになりました。今回の試合は名古屋への遠征があって、後泊もあり、次のリーグ戦はデーゲームで(盛岡への)移動もあるなど、いろいろな要素があった中でベテラン勢を温存した部分はありましたが、このチームで勝てるとそう僕は信じて選手たちを選んだつもりです」

以上

▽試合後の選手コメント(2選手掲載。その他の選手はモバイルサイト【http://zelviamobile.jp/】の直撃!ゼルビア・リポートにて掲載します)

◯DFペデウォン選手
--1-0勝利に貢献しました。まずは試合の感想をお願いします。
「今年、公式戦でJ1とやるのは初めてですし、トーナメントで負けたら終わり、という試合なので、みんな最初は緊張していたのですが、J1とはいえ、ビビったというのはありませんでした。みんな自分のプレーをすれば、勝てるチャンスはあると思ってやっていました。それがやれたので、今日は勝てたんだと思います」

--クラブとしてもJ1チームを相手に公式戦初勝利となりました。
「本当に終わったあと、すごく嬉しかったです。ちゃんとやれば、みんなで一丸で戦えば、J1相手でも勝てるんだなと思いました。次の試合も、みんなで良い準備して、また勝てるようにやりたいです。もう1回、みんなで喜びを感じられるようにしたいです」

--元日本代表FWの川又選手、矢野選手を抑えました。どうでしたか?
「日本代表の試合を見たりしているので、どういうプレースタイルかは知っていました。準備もしていました。体が強かったので、負けないようにしようと頑張りました。気持ちも含め、しっかりと戦うことができたので、抑えることにつながったと思います」

--自信になったのではないですか?
「そうですね。J1のチームとやって勝つというのは自信がつきます。もともと自信はありましたけど、今年は試合でなかなか自分のプレーを見せるチャンスがなかったので、今日は少しですが、そういうプレーを見せることができて、個人的にも嬉しいです」

--今日もたくさんのサポーターの皆様が応援にきてくれました。メッセージをお願いします。
「今日、試合の前にスタンドを見て、サポーターの方がたくさん来てくれたなと感じていました。水曜日だし平日なので、たくさんの人は来れないかなと予想していたんですけど、たくさんの人が来てくれたので力になりました。それで、より勝たないといけない、という気持ちになりました。本当にありがとうございます。これからも応援をよろしくお願いいたします」

○FW鈴木孝司選手
--1-0で勝利しました。PKで得点を決めましたが、あのシーンを振り返ってください。
「前半から良い形でフィニッシュまで行けていたんですけど、自分にはなかなかチャンスがない中での、あの時間帯でのチャンスだったので、チームの想いも込めて蹴りました。後ろが0で抑えている中での1点だったので、どんな形であれ得点できて良かったです」

--格上と戦うチャンスでもある中、どんな想いでプレーしていましたか?
「リーグ戦で得点から遠ざかっているんですけど、そんな中でもいつも自信を持ってプレーしていますし、怪我から復帰して、みんなよりも疲労がなく、結果を出さないといけないという中で、相手も上のカテゴリーだったので、自分がどこまでできるかというところでチャレンジして、チームとしてもですが、個人としてもどこまでできるかというところでプレーしました。結果的に勝てて、楽しみながらできたので良かったと思います」

--クラブとしては公式戦でJ1のクラブに勝つことは初めてとなります。いかがでしょうか?
「相手がベストメンバーではなかったということはありますけど、公式戦なので相手もプライドはあると思いますし、僕たちもプライドを持って戦っているので、そういった面では勝つことができて良かったです」

--センターバックは竹内選手など経験のある選手と学生時代に結果を残していた実力者でした。そんな中で、かなりボールキープし、起点になれていたと思います。個人的に自信につながるプレーになったのではないでしょうか?
「正直なところ、そんなに後ろからのプレッシャーはなかったですし、強いなと感じなかったです。練習で康太くん(深津選手)やマグ(増田選手)なり体の強い選手と練習しているので、気負わずにできました。でも、シュートに行く場面で、1対1になったらもっと仕掛けても良かったと思いますし、もっとシュートに行く場面を自分で作れたら、良かったかなと思います」

--最後に今後に向けた意気込みと、ファン・サポーターの皆様にメッセージをお願いします。
「僕たちは天皇杯だけではなく、その前にリーグ戦があるので、それをしっかりと戦って結果を残していき、天皇杯の試合が来たら、天皇杯のことを考えて、そこに想いをかけて戦いたいと思います。目の前の試合を1試合ずつ戦って、その中で天皇杯は自分たちがどこまでできるかということをやれればと思います。チームとして一体感を持ってプレーできれば、僕たちはもっと上に行けると思うので、とにかくリーグ戦も含めて1戦1戦に集中したいです。後ろが0で抑えてくれている分、前がもっと点を取って楽にさせてあげたいとは思っているので、そこを課題にやっていきたいと思います。サポーターの皆さんには、今日も遠い中、また平日なのに来ていただいて、僕たちの後押しになりました。最後サポーターと喜べたことは僕たちもうれしいので、これからも続けられるように一戦一戦、戦っていきますので、引き続き応援をよろしくお願いします」

以上